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第二百四十話 狼の王、本気になる編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
六耳獼猴の登場は、狼男と俯炎驪琉に衝撃を与えたようです。
「忘れたのなら、そのまま死ね!」
六耳獼猴が如意棒を取り出します。
「ああ、それは!?」
孫左京が驚きます。六耳獼猴はニヤリとして、
「これは南の龍王の宮の柱だ」
「泥棒め!」
左京が罵ります。
「お前に言われたくない!」
二人の戦いが始まりました。
「お館様!」
鷺侘が目を輝かせて言います。
「ふおおっ!」
その時、俯炎驪琉が雄叫びを上げ、人間の姿になりました。彼も同じくイケメンです。
亜梨沙がいれば、飛びかかっているでしょう。
「俯炎驪琉様」
狼男が驚きます。
「奴は強いぞ、露津狗。我らも真の力を以て望まねば、勝ち目はない」
俯炎驪琉が言いました。
「こっちの方がかっこいい!」
薔鏤鬼吏達は俯炎驪琉に魅了されたようです。
「お前達!」
鷺侘が怒りました。