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第二百三十九話 鷺侘、味方を呼ぶ編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
鷺侘は孫左京に追い詰められました。
薔鏤鬼吏達が彼女を助けるために動こうとしますが、狼男と俯炎驪琉がそれを阻みます。
「覚悟しろ、エロ姉ちゃん!」
左京が如意棒を振り上げます。
「エロ姉ちゃん言うな!」
鷺侘はそう言い返すと、
「お館様、お助け下さい!」
と叫びました。
「親方様?」
左京が言うと、
「誰が相撲部屋だ!」
鷺侘が切れました。
「今行くぞ、鷺侘」
どこからともなく声が聞こえました。
「この声……」
左京には聞き覚えがあります。
「バ河東真君か?」
「誰が脱獄囚顔だ!」
声が切れました。
やがてその声の主が雲に乗って現れました。
「久しぶりだな、孫左京」
それは六耳獼猴でした。
「誰だ、お前?」
左京が真顔で尋ねます。
「忘れたんかい!」
六耳獼猴は切れました。
「お館様!」
鷺侘が嬉しそうに叫びました。