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第二百三十一話 鷺侘の怒り編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
鷺侘は亜梨沙に向き直り、
「狼も死ね、豚も死ね!」
と何かのパクリを叫びます。
「うるさいわね!」
亜梨沙が怒鳴り返します。
「矢が刺さらぬなら、こうだ!」
鷺侘は鎧の下から銃を取り出しました。
魔力で作り出したのです。
「何よ、それ!?」
無知な亜梨沙にはわかりません。
「死ね!」
銃弾が発射され、亜梨沙に向かいます。
「おらあ!」
そこへ孫左京がきんと雲で現れ、銃弾を如意棒で叩き落としました。
「左京!」
亜梨沙が人間に戻って左京に抱きつきます。
「おのれ、またお前か!」
鷺侘は激怒しました。
「貴様ら、時の流れを飛び越えるらしいな? その力で何をするつもりだ!?」
左京が真面目バージョンなのは必見です。
「そんな事まで知っているのか」
鷺侘はニヤリとします。
「知れた事。この世の全ての悪を滅するが我らが願い。我らが神の御心である」
「神?」
左京は眉をひそめました。