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第二百二十三話 孫左京、助太刀する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
「俯炎驪琉様!」
狼男はどうやら自分達の王の援護に向かうつもりです。
「無茶よ。銀の一族に嬲り殺しにされるわ」
蘭が言いました。亜梨沙が、
「左京、助けてあげて」
「やだね。あいつは俺を除け者にしたんだ」
孫左京は根に持つタイプのようです。
「お願いィ」
亜梨沙が巨乳で攻撃しますが、左京は動きません。
「お猿さん」
樹里が耳元で言います。
左京はそのまま倒れそうになりましたが、
「行くぞ、馨」
「あ、はい」
巻き添えにされると思わなかった馨は龍に変化し、左京のきんと雲を追いました。
しばらく進むと、狼を攻撃している狩人達が見えて来ました。
狩人達は皆銀の鎧と銀の兜に身を包んで銀の矢を射ています。
「ゲゲゲ」
流行語大賞を意識した声が左京の口から漏れます。
狩人達は皆絶世の美女なのです。
「あいつらは薔鏤鬼吏という魔導士なんだ」
狼男が言いました。