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第二百二十一話 狼の王編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
蘭は元々天界の人間なので、いろいろな事に精通しています。
亜梨沙は悔しそうに蘭を睨みます。
「銀の一族は魔力で様々なものを作り出すわ。天界でも問題になっているのよ」
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「連中はすぐそこまで来ているはず。もうすぐここにもやって来る」
狼男が言った時、外から馨の声がします。
「大変です、大きな狼がここに向かってます!」
「大きな狼?」
狼男が嬉しそうに言いました。
「モロですか?」
樹里が尋ねます。
「誰が美輪明宏だ!」
狼男は切れ疲れています。
「きっと俯炎驪琉様だ」
狼男は部屋を飛び出しました。
「ああ、待って!」
亜梨沙が追いかけます。二人共、廊下に倒れている孫左京を踏んづけて行きました。
「ぐえ!」
そのせいで左京が起き上がります。
「サンは元気ですかね」
樹里が言うと、
「鈴木敏夫に怒られますよ」
と蘭が言いました。