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第二百十話 霊媚阿壇の逆上編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達は蘭と亜梨沙を残して霊媚阿壇の所に向かいます。
二人は鼻血を出して倒れた部秘模洲の介抱をするようです。
「あんたはいいわよ、行きなさいよ」
二人は互いを行かせようとしています。
「阿呆が」
孫左京は醜い争いに呆れます。
龍の馨は蘭が部秘模洲に心を奪われているのが悲しいようです。
「誰が日清食品だ!」
蘭が切れます。どこかからパクって来たようです。
樹里達は馨に乗って湖の岸辺に戻りました。
「お母さん、出て来て」
美子が声をかけます。
でも霊媚阿壇は出て来ません。
「指輪を合わせると出て来るのでは?」
樹里が言います。
「誰が大魔王シャザーンだ!」
そう叫びながら、霊媚阿壇が湖から現れました。
霊媚阿壇は璃里に気づきます。
「いい度胸だ。よくもこの私の前に顔を出せたね」
霊媚阿壇は激怒しています。
璃里は死を覚悟しているようです。