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第二百六話 意外な相手編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達が会った美子の父である部秘模洲は人間の女性と浮気をしています。
「私はその女性と真剣に交際しているのだ。女房とはよりを戻すつもりはない」
部秘模洲は全く聞くつもりがないようです。
「それなら、女の人の所に行くわ」
美子が言いました。
「構わぬ。行け」
部秘模洲が言います。
「私はここで待っています」
亜梨沙が言います。
「何言ってるのよ、私がここで待つわ」
蘭が言います。また醜い罵り合いが始まります。
「二人は置いて行きましょう」
孫左京が言いました。
帰りは龍に変化した馨に乗り、山を下りました。
そして相手の女性の所へ向かいます。
女性の家は湖から見えない所にありました。
「ごめん下さい」
美子が声をかけます。
「はい」
中から女性が現れました。
女性は樹里にそっくりです。
「姉上ですか?」
樹里の言葉に美子も驚きました。
女性は樹里の姉でした。