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第百九十三話 旅の再開編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西をめざしています。
亜梨沙は自分が犠牲になった事で怒っています。
「そんな条件を呑むなんて酷い」
亜梨沙は泣いています。左京は、
「亜梨沙達を救い出すためにジジイの知恵が必要だったんだ」
「どうして私なの?」
亜梨沙はまだ怒っています。左京は小声で、
「お前が一番奇麗で可愛いからだよ」
亜梨沙が途端にご機嫌になります。
「そりゃそうよね」
得意そうに蘭を見る亜梨沙です。
「何?」
蘭は不思議そうです。
(本当は亜梨沙が単純で騙しやすいからだなんて絶対言えねえ)
左京達は牛魔王の邸に行きました。
「随分苦戦したんだな」
顔が腫れた牛魔王に左京が言います。
「強敵だったよ」
牛魔王は奥方の鉄扇公主にビンタされたとは言えません。
「樹里様、ご無事で」
牛魔王達に見送られ樹里達は旅に戻りました。
「猫さんは?」
樹里の言葉に左京達はハッとします。
リックは洞窟で目覚めました。
「何故誰もいないにゃん?」