192/1000
第百九十二話 獨角兕大王の正体編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京は如意棒が開けた穴から武器を抱えて飛び出します。
「ざまあ見ろ、間抜け」
左京は金剛琢を奪い取り大王を蹴飛ばします。
「よくやった、猿」
そこへ太上老君が現れます。
「スケベジジイ!」
蘭と亜梨沙がハモります。
「老師様!」
獨角兕大王が震えます。
老君が右手をかざすと、大王が牛になりました。
「こやつは儂の乗り物じゃ。隙を見て宝を盗み、妖力を身につけたのじゃ」
「自分の乗り物くらいちゃんとしろ!」
左京が怒ります。老君はニヤリとして、
「そう言うな」
と亜梨沙のお尻を撫でます。
「きゃ!」
更に胸を揉みます。
「あんたね!」
亜梨沙が老君を振り解こうとすると、
「亜梨沙、堪えてくれ。それがジジイへの報酬なんだ」
左京が俯いて言いました。
「ええ!?」
亜梨沙は仰天しました。
「お持ち帰りはできんのか?」
老君が言ったので、
「いい加減にしろ!」
と蘭が踵落としを決めました。