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第百九十話 牛魔王、奮闘する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里は孫左京の旧友である牛魔王の所に匿われています。
「お館様、獨角兕大王の手下がやって来ました」
牛魔王の部下が告げました。
「隙を突く気か。舐めおって!」
牛魔王がいつになくやる気満々なのは樹里がいるからでしょうか?
「牛魔王さん、頑張って下さいって言って下さい」
牛魔王は樹里にお願いしました。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開で、
「牛魔王さん、頑張って下さい」
「はい!」
大喜びで邸を出て行こうとした時、牛魔王は奥方である鉄扇公主が入って来たのに気づきます。
「後でお話があります、お館様」
静かに言う鉄扇公主に蒼ざめる牛魔王です。
鉄扇公主は樹里の前に跪き、
「貴女のお命を狙う者は我らが全て排除致します故、ご安心下さい」
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開で言いました。
牛魔王は部下達と共に大混戦です。
敵も強く、牛魔王は苦戦しました。