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第百八十四話 獨角兕大王現る編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
獨角兕大王の罠で次々に弟子が囚われの身となった樹里一行。
孫左京は、
(このままずっとお師匠様と二人きりで旅をしたい)
などと不届きな妄想に耽ります。
その時です。
「お猿さん!」
樹里が叫びました。
左京がハッとして前を見ると、大きな身体で角が一本生えた魔物が雲に乗って待ち構えています。
「獨角兕大王か?」
左京は樹里を庇うようにして構えます。獨角兕大王はニヤリとして、
「孫左京、その坊主を貰い受ける」
と大きな声で言います。
「うるせえんだよ! そんな大声出さなくても聞こえるって」
左京はきんと雲を反転させて樹里を逃がします。
「てめえはここでくたばれ、化け物!」
如意棒を振り上げて左京が飛びます。
「バカめ。この儂に勝てると思ったか」
大王は懐から白く輝く輪を取り出します。
「吸い込め」
「何?」
如意棒がその輪の中に吸い込まれてしまいました。




