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第百八十三話 獨角兕大王の罠その弐編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。


 獨角兕大王どっかくじだいおうの罠でリックと蘭と亜梨沙が捕まりました。


「畜生、もう現れたか、妖怪め」


 孫左京は如意棒を出します。


「ブヒヒン!」


 急に馬の馨が雄叫びを上げます。


「どうしたんだ?」


 馨は樹里を振り落として暴走します。


「お師匠様!」


 左京は樹里を受け止めました。


 樹里を抱えた時、右手が何やら柔らかいものを掴んでしまいました。


「すみません、お師匠様!」


 左京は樹里を降ろすと土下座しました。


「そうなんですか」


 樹里は何とも思っていないようです。


 左京は謝りながら洪水のような鼻血に苦しんでいました。


 馨は蘭の幻を見せられていました。


「馨ちゃん、いらっしゃい」


 艶かしい顔で誘う蘭。馨は突進しあっさり落とし穴に落ちます。


「馨も捕まったか」


 左京はきんと雲を呼び、樹里と共にそれに乗ります。


「しっかり掴まって下さい」


「はい」


 左京は至福の時を過ごしました。

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