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第百七十一話 鉄扇公主の息子編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達一行は、深い森の中で妙な妖怪に出会いました。
孫左京はその妖怪を知っているらしく、
「てめえは紅孩児か?」
「猿に呼び捨てにされる覚えはない。よくもママを苛めたな」
紅孩児は左京を睨みつけます。
「ママ? 鉄扇公主を苛めた覚えはないぞ」
左京が言い返します。
「鉄扇公主の子供なの?」
亜梨沙が驚きます。
「豚、ママを呼び捨てにするな」
「何ですって!?」
亜梨沙が切れます。
「亜梨沙、そいつ、芭蕉扇を持ってるわ」
蘭が囁きます。
「え?」
亜梨沙は馬の馨の後ろに隠れます。
「河童、伊達に年食ってないな」
紅孩児は口が悪いようです。
「うるさいわね!」
蘭も切れました。紅孩児は芭蕉扇を出し、
「ママの仇だ!」
といきなり振るいます。
「きゃあ!」
「にゃん!」
亜梨沙と蘭とリックが飛ばされて、木に叩きつけられます。
「次は貴様だ、孫左京!」
紅孩児は左京を見ました。




