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第百六十九話 太上老君の話編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
仙人の頂点である太上老君が樹里達の所にやって来ました。
「本題に入ろうかの」
老君は一同を見渡します。
「あの六耳獼猴の背後には、仏法の破壊者である第六天魔王がおる」
「ああ。そうみたいだな」
孫左京は警戒心を緩めません。
「これからの旅は今まで以上に厳しくなるぞ」
老君が真顔で言ったので左京と蘭はギクッとしました。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「困った事があったらいつでも呼んでくれ。儂はすぐに駆けつける」
老君はそう言って蘭と亜梨沙のお尻を触ります。
「きゃあ!」
二人が叫んだ時、老君はすでに消えていました。
「呼ばないでね、左京」
亜梨沙が言いました。
「誰が呼ぶか、あんなスケベ」
左京は言いました。
「あのジジイに比べれば猫の方がまし……」
そこでリックがいない事に気づいた一行です。
リックは遠い町にいました。
「誰も来ないにゃん……」