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御徒町樹里の西遊記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
河童だ、悪いか!?
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第十六話 大河の妖怪──本物編

 御徒町樹里は旅の僧です。ありがたい経典を授かるために西を目指しています。


 樹里達は妖怪親子の罠にかかり、本当は龍の馬に助けられました。


「どうしてあいつらが妖怪だって気づかなかったんだろう?」


 石猿の孫左京が首を傾げます。すると豚の妖怪の亜梨沙が、


「左京ってば、鈍いの?」


「うるせえ!」


 樹里達は川を渡るために舟を探しました。


 でも見つかりません。


 樹里が左京を見ます。左京はその瞳にやられ、


「俺が舟を探して来ます」


と自慢のきんと雲に乗り、舟を探しに行きます。


「はっはっは!」


 どこからか笑い声が聞こえます。


「何?」


 亜梨沙が馬の陰に隠れて周囲を見ます。


 すると川から色っぽい女の河童が現れました。


 腰蓑と胸当てしか着ていなくて巨乳です。


「あ、○桜の河童さんですか?」


 樹里が尋ねます。


「誰が楠トシエだ!?」


 意味不明に切れる河童です。


「孫左京がいなくなるのを待っていたのさ! 食わせてもらうよ、坊主!」


 樹里はまたピンチです。

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