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第百五十七話 孫右京の逆襲編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里は孫左京すら苦戦した孫右京こと六耳獼猴を撃退しました。
「お師匠様、凄いですね」
左京は喉を擦りながら言います。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「太上老君様にお借りした杖の力ですよ。それであの六耳獼猴の術を封じられるんです」
意識を回復した馨が言いました。
「あのジジイが絡んでるのか」
「孫右京と名乗る者は老師様の弟子だったのです」
左京はギョッとします。
「ジジイの弟子……。つええ訳だ」
左京は太上老君とお釈迦様にだけは勝てないと思っています。
「ところで、かとうまことくん」
樹里が笑顔で言います。
「その読み方で呼ぶな!」
河東真君が切れました。
孫右京は天界を目指しています。
(あの杖が下界にあるという事はジジイの所にはないという事だ)
孫右京は太上老君を殺すつもりです。
「待ってろ、ジジイ」
と右京は呟きました。