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第百五十六話 樹里、孫右京を撃退する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指します。
孫左京は孫右京の攻撃で仰向けに倒れました。
「お猿さん」
樹里が馨から飛び降りて左京に駆け寄ります。
「お坊様を捕まえなさい」
右京の命令でミニ右京が樹里に襲いかかります。
「がああ!」
馨がミニ右京を水流で蹴散らします。
「邪魔をしないでくれませんか」
右京は一足飛びに馨のそばに来て如意棒で馨を殴り倒します。
「ぐう……」
馨は地面にめり込んで気絶しました。
「さあ、お坊様、死んでもらいますよ」
右京が樹里に如意棒を振り上げます。
「えい!」
樹里が西の龍王から授かった杖で右京を殴りました。
「そのような杖で叩かれても痛くありませんよ、お坊様」
右京はニヤリとしもう一度如意棒を振り上げます。
「ぬおお!」
すると何故か右京はよろめき如意棒を落としてしまいました。
「何だ?」
右京は驚愕しています。
(おかしい。力が出ない)
「まさか!」
右京は蒼ざめ、
「ではまた」
と逃げました。