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第百二十九話 激闘編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京と亜梨沙と蘭は、九尾の狐軍団と大乱戦です。
「お師匠様」
そこへ異変を感じて龍に戻った馨が現れます。
左京達は狐達を押し返します。
不利を悟った九尾の狐はそっと逃げ出そうとしていたリックを捕えます。
「この猫がどうなってもいいのかい?」
九尾の狐が会心の「ドヤ顔」で言います。
左京と亜梨沙と蘭と馨が一瞬止まります。
「助けてにゃん」
リックが涙ぐんで懇願します。
「おりゃあ!」
また戦い始める左京達です。
「嫌われてるな」
九尾の狐が可哀想な子を見る目でリックを見ます。
彼女はリックを放り出して、
「一旦退くよ」
と姿を消しました。狐達も次々に消えました。
「酷いにゃん」
リックは号泣しました。
「猫さん」
樹里が言います。
「皆さんは貴方が助かるようにわざと無視したのです」
「本当かにゃん?」
左京達は皆顔を背けました。
「やっぱり違うにゃん!」
また号泣するリックです。