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第百二十五話 思わぬ出会い編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達が訪れたのは活気に満ちた市場のある国です。
誰もが大きな声でお客を呼び込んでいます。
「そこの奇麗なお姉さん」
一人の男が声をかけます。
「なあに、お兄さん?」
嬉しそうに応じる亜梨沙と蘭です。すると男は嫌な顔をして、
「オバさんは呼んでないよ、その馬に乗ったお姉さんだよ」
「てめえ、ぶっ殺すぞ!」
亜梨沙と蘭は激怒しました。
「あ?」
孫左京が樹里を見上げると樹里の帽子がなくなっています。
「お師匠様、帽子がないですよ」
「そうなんですか」
樹里達は僧侶用の帽子を売っている店に行きました。
「いらっしゃいませ」
店の人は結構可愛い女の子です。
「僕と付き合ってにゃん」
リックがすかさず言います。
「まあ、可愛い猫」
女の子はリックを抱き上げます。
「僧侶用の帽子はありますか?」
樹里が尋ねました。すると女の子はリックを床に叩きつけて、
「樹里でしょ?」
と言いました。