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第百二十二話 妖怪裏事情編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
姑獲鳥は激怒しました。決してメロスではありません。
「この私の怨み、お前達にわかってたまるか!」
姑獲鳥は更に奇声を発します。
「ううう!」
亜梨沙と蘭が苦しみ出します。
「苦しみ悶えよ、無駄に巨乳!」
姑獲鳥は何故か嬉しそうです。
「お前、実は貧乳だな?」
孫左京が言います。
「誰が仲間由紀恵だ!」
「おい、せめて役名で言えよ!」
左京が言い返します。
「私は赤ん坊を嬉しそうに抱く女が憎い! だから殺す!」
姑獲鳥は妊婦の居場所を察知したのか、飛び立ちます。
「気づかれたか!」
飛んで行く姑獲鳥を左京がきんと雲で追います。
「お猿さん!」
樹里が後ろに飛び乗りました。
姑獲鳥は村外れにある寺院に降り立ちます。
寺院の本殿には沢山の経文が書かれていますが姑獲鳥には通じないようです。
「見つけたぞ」
姑獲鳥は本殿の扉を蹴破り、中で震えている妊婦とその夫を睨みました。