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第百十七話 孫左京対羊妖怪編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京は巨大化した羊妖怪とにらみ合っています。
「そんな小さな棒でこの私が倒せるのか、猿?」
はるか上空で叫ぶ羊妖怪です。
「この左京様をなめるんじゃねえ!」
如意棒がグングン延び、羊妖怪に迫ります。
「届いておらんぞ」
鼻で笑われます。左京は歯軋りして、
「延びろ!」
と念じますが、ダメです。
「擦ってみたらどうですか?」
樹里が如意棒を擦ります。すると如意棒は壮絶な勢いで延びました。
「……」
左京は唖然とします。
「ぐわああ!」
如意棒は羊妖怪を突き上げ月まで延びました。
「ぐえええ」
羊妖怪は月にめり込んで気絶しました。
樹里が手を放すと如意棒は元の大きさに戻りました。
「不思議な勝利だ」
左京と馨は妄想が暴走し鼻血を噴きました。
樹里達は団長達に礼を言われ、きちんとしたご馳走を頂きました。
翌日、樹里達は出発します。
リックは反省のため如意棒の先に吊るされました。