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第百十二話 龍の馨、珍しく活躍する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
青年団の団長の策略で左京達は眠らせました。
「坊主を連れて行くぞ」
団長が青年団の面々に言います。
樹里は青年団に取り囲まれました。
「お師匠様」
馨が樹里のピンチを察して龍に変化して現れます。
「龍だ!」
青年団は逃げ出します。
「団長さんを捕まえて下さい、馨さん」
「はい」
馨はヒョイと団長をつまみ上げます。
「ひええ! 食われる!」
「誰がお前なんか食うか!」
馨はムッとしました。
樹里は左京達を起こし、団長に話を聞きました。
「こんな酷い奴の話なんか聞かない方がいいですよ、お師匠様」
左京は相変わらず樹里を見ないようにして言います。
「そうです。早くこの国を出ましょう」
蘭が同意します。
「それより、エロ猫がいないわよ」
亜梨沙が言います。
「またあの猫、裏切るのか?」
左京が呟きます。
リックは山に入っていました。
「羊の妖怪様、僕は貴方の味方だにゃん」
その通りでした。