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第百五話 孫左京対虎大王編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京と亜梨沙は、樹里が囚われている城の中まで辿り着きました。
しかしそれは虎大王の罠だったのです。
「猿、覚悟しろ!」
虎大王は鎖鎌を取り出しました。
「気をつけて、左京。強いわよ」
亜梨沙が囁きます。
「目じゃねえよ、こんな奴」
左京が如意棒を構えます。
亜梨沙は隙を見て樹里に駆け寄りました。
「そこの豚。坊主は勝手に連れて帰れ」
「うるさいわね!」
亜梨沙は鎖を壊し樹里を助けます。
「ありがとう、亜梨沙」
樹里はニコッとして言います。そして、
「ツケメンさんには秘策がありますよ」
と左京に言いました。
「儂は虎大王だ!」
大王が突っ込みます。
「ありがとうございます、お師匠様」
左京は大王を睨み、
「かかって来い!」
「行くぞ」
大王が鎌を振り回し始めます。
「おりゃあ!」
左京が如意棒を振り上げようとしましたが重くて持ち上げられません。
「な、何だ?」
左京は混乱しました。