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第百二話 雪山の戦い編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京と豚の妖怪亜梨沙は雪山登山中です。
二人は山を舐めていると登山家に言われそうなくらいの軽装です。
「さぶいよ、さぎょうゥ」
亜梨沙が鼻からツララを垂らして言います。
「術であったまれ」
「ぞんな術、づがえないぼん」
亜梨沙は震えながら言い返します。
左京は仕方なく術で厚手の服を出しました。
「左京大好き!」
亜梨沙が大喜びすると、
「バカップルめ」
と声がします。
「何者だ?」
左京が如意棒を、亜梨沙が扇子を構えます。
するとたくさんの虎妖怪が現れました。
「我らは大王様の親衛隊だ。城には行かせぬ!」
「どけェッ!」
大混戦です。
如意棒が虎妖怪を叩き伏せ、扇子が虎妖怪を張り飛ばします。
「大阪名物か?」
「誰がチャンバラトリオだ!」
亜梨沙が切れます。
樹里は虎大王と話しています。
「私を食べるのですか?」
「我らは人間を根絶やしにするのが目的だ」
大王はニヤリとします。