第40話
第40話
一瞬の沈黙がはしった。
「うっまぁ!なにこれ!」
「外は香ばしいのに中は柔らかい……。」
うん。ラードで作るのは初めてだったけど
何とかなったな。
柚乃は蒸かし芋を潰しただけなんだけど。
「じゃ、残りは厨房の皆さんで食べて下さい。
シルヴィオさん運ぶの手伝ってもらって良いです?」
「もちろん!早く食べよーぜ!」
柚乃が泣いてないことを祈りつつ足早に
食堂へと戻る。
食堂の扉を開けると……
ヴェレーナさんに笑いかける柚乃。
ホッと一安心したけど、ちょっと嫉妬しちゃう。
「ヴェレーナさんも食べてみてください。
柚乃のオヤツは手づかみで食べれる形にしたので。」
「いただきまーす!」
ふふっ。柊人の声がいち早く響いたな。
「まぁ、ありがとうございます。
では、遠慮なくいただきますわ。」
ちなみにシルヴィオさんは
配り終えた瞬間座って黙々と食べている。
「……はぁ。いただこう。」
ダリオさんも食べだしたら
無言で黙々と消費しだした。
「これ、美味しいですね。外は香ばしくて。」
「本当は植物油とバターで作るんですよ。」
「植物油は君の世界では普通なのか?」
「えぇ。私の世界だとオリーブ、ぶどう、ヒマワリ、ツバキ、米、ゴマなど様々な種類がありましたよ?」
「……ツバキ、コメ、ゴマとやらはなんの植物か分からないがオリーブ、ぶどう、ヒマワリはこちらにもある。」
「だけど、油が取れるなんて聞いた事ないね。」
「ぶどうや、ヒマワリは種から取るんですよ。
取れる量は極わずかですけど。
ぶどうはワインを作った後の種を使うと
余さず使えて身体にもいい油が取れるので
とても人気がありましたよ。」
油って何気に古い歴史があるのよね〜。
だけどほとんど神事とかに
使われてるはずだから貴重な物のはず。




