7/9
草ヒロのジムニーノマド引き上げ
後日、幸広と和広はクレーン付きのトラックで草ヒロのジムニーノマドを引き上げに戻ってきた。
幻のジムニーノマドを慎重に作業を進める。
「やっと見つけたんだ、絶対に大事にしないとな」
と幸広が言うと、和広も頷く。
「ああ、レストアして公道復帰させてあげるさ」
二人はジムニーノマドをトラックの荷台に載せると、街に戻り、修復作業を開始することにした。ボディは錆びつき、エンジンも動かない状態だったが、彼らには諦めるつもりはなかった。
「まずは洗車して、どこが修理が必要か確認しよう」
と和広が提案する。
「そうだな。部品は手に入るかもしれないし、なんとかしてみよう」
と幸広も気合を入れる。
二人は協力しながら、ジムニーノマドの修復に励む日々が始まった。父親との思い出が蘇り、兄弟の絆もますます強くなっていく。ジムニーノマドが再び走り出す日を夢見て、彼らは少しずつ車を蘇らせていった。