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第99話 嫉妬ですか
「すっけー弱かったゾ……」
「お前が強すぎたんじゃなくて?」
「どうだろう」
腕に力を込めると、強化皮膚が張り、稲妻のような模様が入る。
「怒りで特性を得たか、隼人くん」
「特性?」
「こういう変身系の特殊な能力は稀に特性を得るんだ。例えば陽太くんのように雨を操ったりね」
「師匠は特性あるんですか」
「ないよ。アーシは基本的にエクストラムマン本来の力で戦うね」
ちくっとした言い方だ。
「師匠嫉妬ですか」
「おっ? なんだ君は」
「嫉妬ですか」
「死ね」
「え?」
「死ね」
なにはともあれ、島陸獄は殺した。
しかし……問題もあった。怪異としての島陸獄の死体はどうも除霊ができなかった。
そのため考えに考え抜いた結果、俺は島陸獄を封印するということに決めた。
よほど──それこそ、俺ほどの頭脳を持たないと封印を解除できないように、複雑に封印の術式を組み込んで、7つの木箱に封印した。
そしてそれを、各地に埋め込んだのだ。
とりあえず、事の顛末はこんな感じ。




