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空想怪奇ラフ  作者: 蟹谷梅次
空想怪奇ラフ 超絶怒涛怪異盂蘭盆会
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第93話 河童の腕

 隼人とふたりで風呂に入っていると、浴槽から黒ずんだ緑の腕が飛び出してきた。隼人は「こわいな」と言い、その腕を引っ張る。ずるっとそれは、飛び出して、骨があった。


「これなんの怪異」

「皆目見当もつかん」

「おばけアーカイブにはないの」


 俺が言うと、隼人は「怪異保存機関」と可愛らしく頬を膨らませて言った。


「湯がヌルヌルしている」

「ほう。ぬるぬるとね」

「一郎くん、わかったぞ。これは河童だ」

「河童ぁ? 河童ってあの、ハゲた落ち武者みてぇな?」

「その通り。河童というのは、落ち武者の水死体という説があるが、これはそちらの方だろう。あるところでは、河童は風呂にやってくることもあるのだと言う。そして、河童が入った後の湯はヌルヌルしている!」

「なるほどなぁ。となると、確かにこれは河童やもされん。ところでなんで腕だけ?」

「俺がちぎってしまったのかもしれない」


 えぇ……。


「湯を入れ替えてしまおう俺はもう上がる。のぼせるなよ」

「おう!」

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