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空想怪奇ラフ  作者: 蟹谷梅次
空想怪奇ラフ 呪縛箱
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第37話 クレマン値とラハナー値について

 師匠曰く、クレマン値とラハナー値というものがあるのだとか。人間の持つ体外影響力──物に触れずに物を動かせるという事──の値をクレマン値というらしい。クレマン値は通常の人間でも大抵「10()()()()」から「100ヘントラ」を持っており、例えば息を吹いて紙を揺らせるのが15ヘントラに値するのだそうだ。それが200ヘントラを超えると、体外に離脱する接触範囲を得るのだそうだ。手を物体から5メートル離して動かせるようになるのが250ヘントラである。ラハナー値はクレマン値がマイナスになった時に発生するもので、通常はおばけに用いるものらしく、ラハナー値の1ヘントラはクレマン値のマイナス1ヘントラになる。ラハナー値になるとヘントラは()()()()と呼ばれる。祓い屋というのは、おばけを正確に観察し、そのおばけが持つラハナー値に相当するクレマン値をぴったり火力調整し、ぶつけなければならない。除霊というのはノイズキャンセリング機能の「ノイズの波形とは逆位相の波形をぶつけてノイズを消す」というようなものらしい。それができないと、場所を整えて、おばけを支配する領域を展開しなければいけないらしい。たとえば、お祓いのために衣装を着たり、しなければいけなかったり、しめ縄を木に巻きつけたり、そういう事をしなければいけない。だから、本物の祓い屋になるにはクレマン値を操る技術力と現実干渉能力、そしてラハナー値を正確に推し量る観察眼を得なければいけない。そして、この世界にはそのクレマン値とラハナーを司る神がいる。名は誰も知らない。

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