96.チョロ女
文字通り雑魚どもをワンパンでしずめながら、俺はマリンの案内で、竜宮城の奥へとやってきた。
「んで? 乙姫様でもいるのか?」
「はいですぅ」
「へえ、乙姫ね。さぞかわいんだろうな」
「えへ~♡ しょんなぁ~♡ 急になんですか~♡」
バカ人魚がだらしない顔をしてくねくねしだした。
は? なんだ……?
「急にどうした」
「やぁ~♡ かわいいだなんてなぁ~♡ そんな~♡ えへへ~で~すぅ~♡」
「きしょ……」
普通に気色悪かった。
なんなのいったい?
「乙姫は、マリンちゃんですぅ~♡」
「…………は? 意味分からんのだが」
「この奥には海の王がいるですぅ。そしてマリンちゃんはその王の娘、乙姫なんですぅ~♡」
……こいつが、海の王の娘?
こんな魚類が……?
「世も末だな……」
「馬鹿にされてもゆるしちゃうですぅ~♡ そっかぁ、マリンちゃん可愛いですか~♡ ファンですか~も~早く言ってくださいよぉ~♡」
うぜえし、うるせえし、アホだし。
こいつと比べたら、まだエリスのほうがましに見えてきた。
あいつアホだがここまでチョロ&アホじゃなかったぞ……。
……いや、同じくらいチョロかったかもしれん。
「まあいい。いくぞ。雑魚女」
「えへへ~♡ はぁ~い♡」




