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47.魔力測定で目立つ



 俺は冒険者ギルドに登録しに来た。


「では、こちらの書類に必要事項をご記入ください」


 受付嬢から用紙をもらう。

 ちなみにザコングは後ろで伸びていた。


「必要事項……」


~~~~~~

名前

年齢


以上

~~~~~~


 ……全部自己申告のうえ、必要事項ってこれだけかよ!

 審査ガバガバすぎないか……?

 偽装し放題じゃないか。


 まあ、俺も身分を偽るから都合が良いけどさ。


『おまえ様と同じように、後ろ暗い経歴の持ち主でも、雇うぞという意思表示なのではないか?』


 まあそうかもしれん。

 俺は名前に【サイ・アネモスギーヴ】と書いた。

 年齢は……さば読んどくか、20で。


「書き終わりました」

「はい。では、これより、試験を開始しますね」


 前情報通り試験があるみたいだ。

 果たして通るだろうか。いや……通るな。ザコングやあほエルフが通るんだから。


 問題は、どう目立たないよう振る舞うかだ。


「では、こちらを」


 受付嬢が、ことん、とテーブルの上に水晶玉を置く。


「これは?」

「魔力量を測定する水晶です」


 ……おっとぉ。

 いきなり超難関だ。


 俺には無限に等しい魔力量が流れている。

 こんなの手を乗せたら、壊れるに決まってるじゃないか。

 そしたら目立ってしまうのは必定。


 が、それはあくまでも、何の対策もしてなけられば、だ。

 俺はあほエルフとは違う。


 俺には暴食の腕輪がある。

 この呪具は、外へ出る魔力量をセーブする機能があるのだ。


 つまり、俺の外に出ている魔力は限りなくゼロに近い状態。

 触れても水晶が壊れることはないだろう。


「一つ質問なのですが、この水晶って壊れることってあるんですか?」

「まさか! 絶対に壊れないです」

「そうですか」


 まあ、これなら大丈夫か。

 俺は水晶玉に手を置く。


 パキィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!


「なんだとぉおおおおおおおおおおおおおおお!?」


 振り返るとザコングが起き上がって、目をむいていた。


「あり得ない! 絶対に壊れないはずの水晶が、壊れちまうなんて!」


 ……おい嘘だろ。

 呪具で魔力量を超セーブしてるんだぞ!? なんで壊れるんだよ!


 ジョン・スミスの知識でも、冒険者ギルドに流通してる測定器が、壊れたことがないって書いてあった!


『あー、おまえ様よ。おそらくは、ジョン・スミスの頃のほうが、魔力測定器が頑丈だったんだろうよ』


 なに? どういうことだ。


『どうにも、この時代の人間は、ジョンのいたいにしえの時代と比べて、かなり魔力が衰退してるように見える』


 衰退してる……。


『うむ。有り体にいえば皆、弱くなっているのだ。だから、測定器のはかれる上限も低くなっていたのだろう』


 な、なるほど……。

 つまり……なんだ。


 今の世界って、ジョンの居た時代より、かなりいろいろ衰退してると。

 魔力量をかなりセーブした状態であっても、それでも、他の連中と比べると、魔力量が多いってことか……。


 て、手加減のほうが……難しいぞこれは!?


「インチキだ! インチキに違いねえ!」


 ザコングがいちゃもんを付けてくる。

 むっ……! とエリスが露骨に顔をしかめた。


「水晶が壊れることなんて絶対にありえねえんだ! よぉ受付嬢! もう一度計り直してみろ!」


 やめてくれザコング……!

 またパリンと割っちゃうから!


 いや、待てよ! 

 そうだ。


「お姉さん、もう一度お願いします」

「は、はい……」


 受付嬢が別の水晶を持ってくる。

 俺は右手で水晶を触れる。そして、スキル【無傷】を発動させた。


『なるほど、無傷を使うことで、水晶玉の強度を上げたわけか』


 ふぅ……これなら大丈夫だろう。


「はい……魔力量は、8、ですね?」

「は? 8……?」


 いやまさか、一度目にはかったときは、水晶をぶっ壊すほどの魔力量だったぞ……?

 それが8……?


 俺は水晶玉を見る。


【∞】


 ……無限ですやん。


『∞という記号を、どうやらそこの女は見間違えたようだな。この世界、この時代にはこんなマークはないからな』


 ……ジョンよぉ。

 地下に閉じ込められてたせいで、この世界の、現代の知識、ほぼないんですけど……!?


「ぎゃははは! やっぱり見間違いだったようだなぁ! 魔力量たったの8のゴミだとは! ぎゃはははは!」


 ザコングが手をたたいて喜んでいる。


「赤ん坊だって魔力量50はあるぜえ! 赤ちゃん以下だなぁ! え、ばぶーばぶー!」


 イラッときたが、我慢する。騒ぎは起こしたくないからな。

 エリス、わかってるな。我慢だ。


 目でエリスを制する。

 エリスは凄い嫌そうにしながら、それでもうなずいた。良い子だ。


「ざぁこざぁ~~~~~こ! 魔力8なんてざこでちゅね~~~~~~~!」


 ザコングが水晶に顔を近づけた状態であおってくる。

 むかつくわー。


 俺はぱっ……と手を離す。

 無傷が解除される。つまりどうなるかというと……。


 ドガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!


「ふんぎゃぁあああああああああああああああああああああああ!」


 二個目の水晶玉も、ぶっ壊れた。

 ザコングは衝撃で後ろにひっくり返ってしまった。

 やれやれ。


「さ、お姉さん。いいですよ、魔力量8で。次の試験にいきましょう」

「は、はい……」


 しかし思ったより試験、逆の意味で、難しいかもしれん……。

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― 新着の感想 ―
[一言] ∞って、いくら抑えても無限だよ。
[一言] いや水晶、この世界で通じる表示にせーや。なんで∞で表示してんねん?
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