304.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
「ふ、ふざけるな……ッ!」
エリンは震える手で腰の短剣を拾い上げ、再び俺に向けた。
その瞳には、敗北を認めたくない意地と、人間への激しい敵意が燃え盛っている。
「情けをかけられたまま生き恥を晒せるか! 私はエルフの誇りにかけて、貴様を討つ!」
「エリン様! もうおやめください!」
茂みの中から、数人のエルフたちが飛び出してきた。
彼女の部下たちだ。彼らは慌ててエリンの前に立ち塞がり、必死に説得を試みる。
「勝負はついています! これ以上は無益です!」
「そうだ! この男は我々を殺そうとはしていない! 一度、里長の判断を仰ぐべきです!」
「うるさい、うるさい、うるさぁぁぁぁいッ!!」
エリンが金切り声を上げて、味方の制止を振り払う。
「人間は敵だ! 森を汚す害虫だ! 里長に合わせるまでもない、ここで私が始末する! どけ、邪魔をするならお前たちも同罪だぞ!」
完全に血が頭に上っている。
聞く耳持たずといった様子で、彼女は殺気立っていた。
部下のエルフたちも、彼女の剣幕に押されてたじろいでいる。
やれやれ。
少し、お灸を据える必要があるか。
「……いい加減にしろ」
俺は小さく呟き、纏っていた空気を変えた。
ほんの一瞬。
針の穴を通すような一点集中の『威圧』を、エリンだけに向けて放つ。
ドッッッ!!
大気が爆ぜたような錯覚。
濃密な死のイメージが、物理的な質量を持って彼女に降り注ぐ。
「――ひっ、ぐ……ッ!?」
エリンの動きが凍りついた。
彼女の瞳孔が開き、ガタガタと膝が震え始める。
彼女の目には今、俺が巨大な死神か何かに見えているはずだ。
「あ……が……」
カラン。
短剣が手から滑り落ちる。
続けて、エリンの体が糸の切れた人形のように崩れ落ちた。
ドサッ。
白目を剥いて、完全に気絶している。
泡を吹いていないだけマシか。
「すまない。少し脅かしすぎたか」
俺が威圧を解くと、周囲のエルフたちが「はっ」と息を呑んだ。
彼らにも余波が伝わっていたのだろう。
全員が顔面蒼白で、脂汗を流している。
「い、いえ……! ご配慮、感謝いたします……!」
部下の一人、リーダー格と思われる男性エルフが、震える声で答えた。
今の威圧で、彼らも理解したようだ。
俺がその気になれば、瞬きする間に全員を殺せたということを。
「エリン様の無礼、部下としてお詫び申し上げます。……貴殿の力と器の大きさ、しかと見届けました」
彼は深く頭を下げた。
「我々の里長が、貴殿らとの対話を望むでしょう。……案内いたします」
「ああ、頼む」
こうして俺たちは、気絶したエリンを部下に運ばせ、エルフの里へと足を踏み入れることになった。
「うきゅう……」
「すまねえ、プチ」
とばっちりで気絶させてしまったぷちに、俺は謝るのだった。
【お知らせ】
※2/5(木)
好評につき、連載版、投稿しました!
『【連載版】加護なしの第八王女は、前世が社畜だったので王宮生活がイージーモードにしか見えない』
https://ncode.syosetu.com/n8005ls/
広告下↓のリンクから飛べます。




