303.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
エリンのやつの姿が消える。
『おそらくは姿を消すタイプのスキルだろう』
風を切り裂く矢が、俺の眉間へと迫る。
速い。
だが、見えないほどではない。
俺は首をわずかに傾ける。
ヒュンッ!
風切り音と共に、矢が頬を掠めて後方の木に深々と突き刺さった。
「なっ……!?」
エリンが驚愕に目を見開く。透明化が消えていた。多分発動に条件があったんだろう。
必殺の一撃を、最小限の動きで躱されたことが信じられないようだ。
「総員、構えッ! 撃てぇぇぇっ!」
彼女の号令一下、背後の森から無数の矢が放たれる。
雨のような矢の嵐。
プチが「ひいぃぃっ!」と悲鳴を上げて俺の服にしがみつく。
「しっかり捕まってろよ」
俺は地面を蹴った。
後退ではない。前進だ。
矢の雨に向かって、真っ直ぐに突っ込む。
視界を埋め尽くす矢の軌道を読み、半歩、また半歩と体をずらしてすり抜けていく。
まるで、最初からそこに道があったかのように。
「ば、馬鹿な……!? この弾幕を、歩いて抜けてくるだと……!?」
エリンの声が震える。
俺は一気に距離を詰めた。
彼女の目の前へ。
「くっ!」
さすがは守護者、反応は速い。
即座に剛弓を捨て、腰の短剣に手を伸ばす。
抜刀と同時に逆袈裟に斬り上げる神速の連撃。
だが。
「遅い」
俺は彼女が振り上げた手首を、優しく掴んだ。
「――ッ!?」
「いい腕だ。迷いがない。だが、俺には届かない」
俺は掴んだ手首を軽く捻り、彼女の体勢を崩す。
そのまま彼女の背後へと回り込み、無防備な首筋に、手刀を寸止めで突きつけた。
「チェックメイトだ」
俺が耳元で囁くと、エリンの体がビクリと硬直した。
森に潜んでいた部下たちも、族長の娘が人質に取られたことで動きを止める。
静寂が戻った。
「……殺せ」
エリンが悔しげに唇を噛み締めながら、絞り出すように言った。
「我らエルフは、人間に屈辱を受けるくらいなら死を選ぶ。さあ、殺すがいい」
「断る」
俺は彼女を拘束していた手を離し、ポンと背中を押した。
「は……?」
エリンが拍子抜けした顔で振り返る。
俺は両手を挙げて、降参のポーズを取ってみせた。
「言っただろ。俺たちはただの旅人で、争う気はないって。これで俺たちが敵じゃないってこと、証明できたか?」
俺が言うとエリンは呆然と口を開け、へなへなとその場に座り込んでしまった。
【おしらせ】
※2/2(月)
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