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251.邪気眼



 松本空港から、車で松本市内へと移動する。

 空港は松本市の端っこにあるのだ。そこから、車で北上する。


 国道は混むからと、川沿いの道を走ること20分。

 駅前までやってきた。


 駅前からさらに車で少し北上した場所に、上松 雪の通うという高校があった。


「ここは市内でも有数の進学校らしいぞ」


 と、無一郎が教えてくれる。

 ほぉん……。


「進学校なのに、みんな私服なのな」

「ああ。自由な校風が売りなんだそうだ」


「なるほどね」


 ちなみに零美は駅前から少しいったところにある、喫茶店で待ってるとのことだった。

 零美は本当に俺たちの行動の邪魔をしない。イイ女だなって改めて思う。


 だからこそ、俺や無一郎みたいな、変なやつではなく、まともな男と幸せになって欲しいんだが……。


「なんだよ?」

「いや……。で、上松雪を探さないとな。どんなやつなんだろうか」


「調書によると、だいぶオカシナやつらしいぞ」

「オカシナ……ねえ……」


 具体的にどうおかしいんだろうか……と覆っていたそのときだ。


「……なあ、もしかしてさ……あれか?」


 通学する生徒達の間に、ひときわ……変なやつがいた。

 まず……剣道着を着ている。おかしい。今は通学時間だ。


 なぜ剣道着を着てる?

 防具を着けてないし。


 しかも、腰には日本刀を身につけている。

 さらに、両腕には包帯、そして、右目には眼帯を付けてる。


 ……うん。変な女だ!?


「……あれか?」

「ああ。あれだな……」

「そうか……(遠い目)」


 おいおい、ヤバい女じゃあないかあいつ……?

 

「…………」


 あ。上松雪と目が合った。上松はこっちに近づいてくる。


「貴様……組織のものだな」

「…………………………はぁ?」


「言わずともわかる。組織から逃げ出したこの我……エターナルフォースブリザード雪を捕まえにきたのだろう? くっく……ご苦労なことだな……」


 え、えた……?

 え? ええ? 


 なにこれ……?

 え、なに? 上松雪って、そういうキャラの女なの……?


「そ、そそそ、組織? なななな、何を言ってるのだ君ぃ?」


 ……無一郎のバカは、組織=公安だと思ってるらしい。

 だが……俺にはわかっていた。


 この、上松雪という女は……。


 邪気眼だ。とな。

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