表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

250/289

250.大変だな



 んで、松本空港へとやってきた俺たち。

 リムジンを用意してくれてた。そこから、俺たちは上松雪のもとへとむかう。


「で、どこに居るんだ?」


 無一郎に、上松の居場所を尋ねる。


「安曇野という街にいるそうだ。松本の北だな」


 公安側も上松の情報を得ているようだ。

 まあこいつらからすれば、上松は即戦力である可能性が高いからな。


 公安は現状、怪異に対するアタッカーがいないらしいし。

 無一郎の異能は、姿を変えるってものだし。魔女も怪異狩りに出てこないってことは、戦う力を持ってないってことだろうからな。


「上松は、どういう女なんだ?」

「上松雪。長野県安曇野市出身。家が剣術道場をしてるそうだ。幼い頃から剣道の大会に出場してはいたが、あまり大きな結果が出せずにいた」


「へー……」


 意外だ。

 帰還者リターナー、あるいは、異能者なら、幼い頃から剣道で無双してそうなんだが。


「結果が伴ってきたのは、高校になってからだな。彼女は現在、松本市の高校に通ってるらしい」

「安曇野から?」


「ああ」


 なるほど、電車通学か。


「いや、チャリで」

「チャリ!? 安曇野から松本って……ああ、隣接するって言っていたな。ちかいんだな?」


「いや、普通に遠い。車で下道では知って、20~30分くらいはかかる」


 ……その距離を、チャリで移動してるのか……?


 異能者の可能性が出てきたな。

 帰還者リターナーかもしれない。


「車で送り迎えとかしてもらえないのか?」


 と、零美が口を挟む。


「大抵の子は自転車や、電車+徒歩ですね。自動車で送り迎えしてるとこは、あるにはあるけど、でもそんなにって感じらしいですっ」


 零美に話しかけられて、無一郎は浮かれてやがった。

 そんなにうれしいもんかね……。


「まあ、学生だしな。電車+徒歩がデフォだろ。ちなみに、松本の駅から、その高校まで徒歩でどんなもんなんだ?」


「徒歩で15分くらいだな」


 ………………徒歩、15分……?


「トンデモナイ距離あるくんだな……」


 長野住みの高校生は、大変だなって、改めて思ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ