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182/289

182.敵地



 サ=ドゥにはかなり早く到着できた。

 神聖皇国が、小さな島国ということもあったからだろう。


 東京都よりも規模が二回りくらい小さいみたいだからな。

 そこに加えて、現代のバイクを魔法で改造したものにのって走っていたのだ。そりゃ、これくらいの早さで目的地へと到着できるってもんだ。


 神聖皇国の皇都サ=ドゥ。

 白亜の外壁に囲まれた、美しい街だ。

 白いレンガで作られた町並みが、整然と並んでいる。


 だが……どうにも嘘くさい。

 作り物感があるというか。生活感のようなものをまるで感じられない。


 街の……そう、ジオラマを見てるようだ。作ったばっかりのジオラマ。汚れも、傷も、建物の表面には一切無い。


 ……まあ、それは俺にはどうでもいいことだ。

 俺たちはバイクを飛ばし、皇都サ=ドゥの中央にある、大聖堂へと向かう。


 その間、誰ともすれ違わなかった。

 妖刀曰く、人はいる、らしい。でも俺たちを襲ってこない。


 それが解せない。

 気持ち悪いほどあっさりと大聖堂へと到着した。


 これもまたレンガ造りの、うそっくさい建物だった。

 巨大な建造物。真っ白な壁と床。そして……ステンドグラス。


 美術品のような、綺麗に整いすぎてる建物である。


「いくぞ」


 俺たちはバイクを降りて、大聖堂の扉の前へとやってきた。

 巨大すぎる扉に手をかける。


 がちゃり……とこれまた拍子抜けするほど、あっさりと扉が開く。

 ……そこは、真っ白で何もない空間が広がっていた。


 椅子はなく、祭壇もない。

 そんな中で、二人の人物が横並びにたっていた。


「木曽川……それに、クソ女神!」


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