174.目立つ女
俺たちは二手に分かれて行動することになった。
核兵器さん、もとい、ミサカさんのお世話はマリンに任せる。
「最終目的地は、サ=ドゥの街だ。いくぞ」
俺たちはうなずくと、行動を開始する。
港町の入り口には、すでに勇者軍の連中が集まって、街を封鎖していた。
「やあやあやあ! とおからんものには……えっと、わたしがきたぞ!」
かっこいい口上を言おうとして、神坂さんが失敗していた。
本当にあほの子なんだからもう……
「あれは神眼の大勇者さまだ!」
「今は神敵だから、倒さないといけない!」
「いくぞ!」
勇者軍たちの注目が神坂さんに集まる。
彼女は右手で手刀を作る。
「ちぇい!」
神坂さんが軽く手刀をふるった。
すっぱぁあん! といういい音とともに、地面に裂け目ができていた。
……手刀だけで大地をわるとか、どんだけだよ!
まあ、いい。神坂さんはこの調子で暴れてくれ。
その間に、俺たちは先へ行く。
「暴れちゃうよー! 止められるものなら、止めてみなさい!」
神坂さんの人外っぷりにみんなが怯えきっていた。
そりゃそうだ。
だって武器もスキルも使ってないで地面割ってるんだぜ?
そりゃこうなる。しょうがない。
神坂さん、ナイス働きだぜ。
その調子で勇者軍らの気を引いておいてくれ。
「いくぞ、エリス」
俺とエリスは黒衣を被る。
ブラックウーズたちには、周囲の色と溶け込むように、擬態するように命令しておいた。
透明マント的な働きをするようになっている。
これなら周りから気づかれない。
俺とエリスはそろって、その場を後にしたのだった。
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