171.二手
中央都市サ=ドゥへと向かうことになった俺たち。
だが出発前に、ちょっと気になったことがあった。
「神坂さん、神眼能力で、偵察お願いできるかな?」
「? ていさつ……? できるけど……どうして?」
「港の連中は俺たちを待ち受けていたからな」
勇者軍はかなりの数を集めて港に集まっていた。
俺たちが来るってわかっていたのだ。
となると、今後も同じように、俺たちを迎え撃つ準備を各地でしてる可能性が高い。
「なるほど……しばし待たれよ!」
神坂さんが目を閉じる。
そして、目を開けて言う。
「ビンゴ、松代君。街を出た先、そこらじゅうに、軍の人たちや街の人たちが待ち構えてた」
だろうな。
こうなってくると、この国にいるやつ全員が、俺らを神敵として排除してくる……敵と見なして良いだろう。
「処す?」
「処しません……」
エリスが手を上げる。
「じゃあ、今までみたいに、変装していく?」
「変装は良い手じゃないな。この国全員が敵なんだから」
ここの連中は全員が、女神に操られているのだ。
そのフリが完全にできないと、やつらにこちらの潜入を感づかれてしまう。
「なら……どうする?」
「……部隊を二分しよう。陽動係と、実行係」
「陽動」
幸い、こっちには派手にあばれまわる力を持ってる、神眼の大勇者さまがいるからな。
「なるほど、わたし松代君と、それ以外のグループってことだね!」
「……違えよ」
【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】
新作の短編が好評のため、
連載版を投稿しました!
『【連載版】山暮らし聖女の異世界スローライフ〜聖女召喚された私、偽物だとして雪山に廃棄されるも、チートスキル【インターネット】と神の力で快適に暮らしてる。今更私が真の聖女だと気付いたようですがもう遅い』
広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。
https://ncode.syosetu.com/n9575jo/




