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150/293

150.意味


 今後について話し合っている。

 敵は一般人を使って、俺たちを殺そうとしてくるだろう。


 俺は、勇者軍相手なら容赦なく力をふるえる……。

 だが。


 罪のない一般人を傷つけることはできない。

「任せて、ダーリン」


 エリスが微笑みながら言う。


「私達がいますよ」

「エリス……」


「しろも、いる!」「マリンちゃんも忘れてほしくないなぁ~って思うですぅ」


 ……そうだった。

 俺には、彼女らがいたな。


 俺より弱い、彼女。でも弱いからこそ、できることもある。

 たとえば、一般人を傷つけることなく、無力化するとか。


 特にマリンの相手を眠らせる歌は使える。

 

「なので、一人で考え込まないでください。一緒に……巨悪と戦いましょう。ね?」

「エリス……」


 ……ったく。

 こいつは普段、アホな言動しかしないくせによ。


 こういうときだけ、ヒロイン力を発揮しやがってさ。

 俺はエリスを抱き寄せる。


「ありがとな。エリス。シロも、ついでにマリンも」

「ついでって酷いですぅ~……」


 女を旅に連れて行くことに意味があるのか、と思うときもあった。

 けど、こうして精神的に支えてくれるし、役に立ってくれることもある。


 だから、意味はあったんだよ。

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