121.あほらし
121.あほらし
俺はクラスメイトたちから、【勇者殺し】として恐れられてるようだ。
だが、まあだからなんだって話だな。
そんな風に危険分子扱いされることは、最初から想定できたことだしな。
それに、来るなら来いってんだよ。
勇者を何人も葬り去ってわかったが、あいつら本当にたいしたことないからな。
隠れ潜んでいた俺がバカみたいだったぜ。
勇者殺しとして暴れてたほうが、向こうからこちらに来るかもしれないな。
よし、これからは顔を隠さないでおこう。
「さて、女鳥羽川。これから俺は船で海を渡るつもりだ。けどてめえとその取り巻きのせいで、船旅ができないでいる」
「ひぃい! すみませんすみませんぅううううううう!」
女鳥羽川が俺の前で土下座してる。
なんだ、なにもうびびってんだこいつ?
確かに悪夢を見せる聖武具は破れたけど、まだ降参には速くないか……?
『いいや、もう他に手はないんだろうよ』
と妖刀が断言する。
『こいつは直接戦ってこなかった。つまり戦う力に自信がないということだ』
なるほどね。
秘蔵っ子である勇者のパイプが通用しなくなった時点で、こいつの負けってことか。
だから命乞いしていると。
「ざっこ……」
ほんと、勇者って雑魚ばかりだな。
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