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プラネットコード(改訂版)  作者: 福乃 吹風
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64僕は冥、星は烏

 セリニ・ネアの総司令官に会うのは初めてなもので星河会長ぐらいの年齢なのかなと、行ってみたら全然違くて僕と同い年ぐらいの人が総司令官だなんてびっくりだ。

 普通にお茶を飲んで新聞を読んでいらっしゃるのに、全く僕らが来ていることに気づいていないのだろうか。喋ってもいいのかなと様子を伺っていたら新聞を畳む。


「昏斗、ようやく会えて喜ばしいことだ。適当に座れ」


 一応お邪魔しますと言いながらソファーに座り、向かい側に座る総司令官で後ろには海さんが立つ。ポケットから名刺を出して僕にくれた。


 セリニ・ネア 全プラネット総司令官 葉室剣


 葉室という名に何か思い出せそうな感じでもピンとくるものが全くない。


「二人を呼んだのには訳がある。冥王星プルイーナスへと行き、アゲンロスを解放しろ。自分たちは行くことも不可能とされているからな。アゲンロスを解放し星音に入ったら、アゲンロスを新星ノヴァセリニに連れて来い。昏斗は自分の犬となりずっと働いてもらう責務を与える」

「昏花たちには危害を加えないことを条件にしたい」

「それを決めるのは自分じゃない。アゲンロスだ。準備が整い次第、すぐに冥王星プルイーナスに行ってもらう」


 なんか腑に落ちないけど敬礼してイエッサと返事をすると、両手を貸せと言われたから両手を差し出した。すると星音がつけているプロテアをつけられる。


「逃げようとしても、あいつらに報告しに行こうとしてもプロテアが止めに入るようになっている。星音、この前言ったこと覚えているよな。絆創膏を外せ」


 怪我でもしたのかと思っていたが絆創膏を剥がしてもらうとナイフでやられた後が残っていた。星音には南十字星のようなほくろがあって、葉室という名字ではっきりわかる。葉室は葉室星はむろのほしで南十字星の古代の和名だ。


 星音は葉室剣の妹だとわかって、止めようとしたがプロテアの茎が僕を拘束しソファーから落ちる。やめろと言いたくても口も塞がれてしまい、葉室剣は実の妹に傷をつけた。

 星音の頬には南十字星の線が出来上がったように十字が出来上がって血が出てしまっている。


「手当は昏斗にやってもらえ。下がって構わない」


 プロテアに拘束された僕を転がす海さんで、後から星音が声を出さず泣きながら手を頬に当てながら出てきた。プロテアの茎が手首に戻って、僕は星音を支えながらさっきいた部屋に戻る。

 救急箱はと部屋を確認し見つけて手当てをするも、手が便乗じゃないぐらい震え切っていた。


「大丈夫。僕がずっとついているから安心して」

「乗っ取られたくない」

「僕がなんとかしてみる。それまでは耐え切れる?」

「でもそしたらみんなが」

「安心して。影神がどこかでこの状況を見ているかもしれない。通話ができなくても影神を信じるよ」


 星音の涙を拭ってあげ莉愛を連れて来ちゃって正解だったのか正直いうとない。だけど何もされないことを祈るしかなさそうだ。

 莉愛を連れて行こうか迷ったが連れて行くことを決め、準備が整い次第と言っていたから僕はまず別荘へと行き、バラの調達をする。幸い昏花たちに遭遇しなくてよかったよと赤バラと白バラを持ち、莉愛の分も一応持って行くか。

 バラの流星群を発動しなくてもこの前のバラの流星群が流れたらしく、力を出さなくてもよくなった。それに金星アプロディロと土星スノロクも流れたと、金神蓮と土屋支部長から連絡もきてたから。


 本当は莉耶たちと水族館とか行きたいねと予定を立てていたが、それは叶わないと別荘を出ようとしたら体中に包帯を巻きついている菊太が精一杯吠える。

 ごめん菊太と去ろうとしても僕の足を噛む菊太だが、以前より弱いと優しく口を離す。


 行くなという瞳をする菊太でも、ごめんとぎゅっと抱きしめて僕は立ち去った。僕の相棒を傷つけたくはないとモノクロの仮面を被って人混みに紛れ込む。

 菊太は追って来ないだろうと歩いていたら、目の前に昏有兄さんのベナがいた。逃げようとしても後ろには水神潤がいてどうやってあの場から逃げ出せたのかは知らないけど、星の精霊ニュンフェを出す。


「昏斗くんを連れて帰ると昏有と約束したから、容赦はしないよ」

「へえ女好きで酔っ払ってたくせに僕を捕まえられるとでも思ってんの?」

「ほむたちを忘れないでもらえる?」


 屋根の上にはアステル幹部四神が集まっており、北には地神千歳と火神炎悟、南には風神つむじと空神飛羽がいて降りて来た。五神が集まれば最強とされているアステル幹部。

 引き下がろうとも道が塞がれてしまった以上、戦って逃げるしかなさそうだな。


「昏有さんを怒らせないでくれないっすか?そのせいで部屋中荒らされてるんすよ」

「昏斗、えぇ加減にせえや!今すぐこっちに戻れ、ど阿呆!何負け犬のようになってんや!話してみい」

「昏有を怒らせたら怖いの!いつもの優しい昏有に戻ってもらうために、つむじは何があっても昏斗を連れ戻すんだから!」

「あの時、私に言った言葉。昏斗の願いは変わってはいないはず。なぜ災いをもたらすことをする?それが知りたい」


 四人の思いに応えたいよ。だけどこれを言っちゃったら、きっと只事じゃ済まされないことはわかってる。水神潤が一歩前に来て僕は無限拳銃を構えた。


「近づいたら、撃ちます。そこをどいてください」

「この前、昏斗に言ってたら変わってたかもしれない。某が女好きになった理由、昏有に好きな人を取られちゃったというより、好きな人が昏有のことが好きで昏有はそれに応えるように結婚をした。でも某は昏有の奥さんのことが忘れられなくて、女好きになった」

「それがなんだって言うの?僕には関係のないことだ。誰を好きになろうが人の自由。僕は莉耶を完全に諦めて、四年間僕を支えてくれた星音を選んだまでだ。だからそこをどいてよ!」


 僕は一発発砲し水神潤に警告をした時だった。水神潤を庇ったのは昏希で肩に当たってしまっている。


「余は希望する!昏斗兄上がネオリオ社に戻ることを希望すっ」


 銃声の音が聞こえ水と地の精霊ニュンフェが昏希をガードしたが潤が昏希と叫んでいる声がした。後ろをみると帰りが遅いと判断したらしい海さんが無限拳銃で撃った。

 僕は思わず昏希に手を伸ばそうとしたらプロテアが発動してしまって拘束されてしまい転がってしまう。


「なんやあれ?」


 火神炎悟が僕に触れようとして触るなと注意したかったが、茎が出てきて火神炎悟を刺す。


「炎悟!」

「行くな、つむじ!」


 風神つむじが火神炎悟を助けようとこっちに来てしまい、やめてくれと思っても新しい茎が現れて風神つむじを刺そうとしたが刺さらない。風でガードしているんだと風神つむじは火神炎悟に刺さっている茎を切り僕から距離を離す。 


「昏斗くんに何をしたんすか?」


 地神千歳が海さんに問うとプロテアが茎を数本だし歩き出して海さんのところへ到着した。


「飼育員の兄に伝えとけ。昏斗はもう葉室剣総司令官の番犬であり、堕天使アゲンロスに忠誠を捧げる黒バラの騎士だと言うことをな」


 海さんが告げた後、移動して五神から遠ざかったところ甘ちゃん一人が涙を流して、行かせないと海さんに向けているのが見える。


「俺は撃ちたくない。さっさと行け」

「すーさんが心配してたんだよ!海さんが急にいなくなったと思えばこうなってる!なんで…なんであたしたちを騙してたの?一緒にいた時間の思い出は全て嘘だったの?応えてよ、海さん!」


 僕もそれが一番聞きたいところだったと海さんをみるが、表情は変わらず、スマートウォッチの画面を開いて弾丸の弾を空砲の弾に切り替えた。何をする気だと思ったら上に向けて一発放つ。


「いいから行け!」


 怒鳴った海さんで甘ちゃんは海さんなんか大っ嫌いと言い残し、昏希たちがいる方へ去って行った。甘ちゃん、大丈夫かなといなくなったことでプロテアが元に戻り普通に歩ける。

 海さんの本音を聞きたくても、海さんは平気で撃ってくると確信が持てた。菊太の次が昏希、そして僕に絡まったプロテアの茎で刺された火神炎悟。無事でいてほしいと願うしかなかった。



 戻り星音と僕に莉愛は冥王星プルイーナスに行けるように、事前に海さんが話をつけたモンディガのところへ出発する。日葵と紫雨を避難させておきたいけど無理だろうなと景色を見ていたら何があったのと星音に聞かれた。


「海さんが普通に撃ってきて、昏希が負傷した。それに僕に巻きついていたプロテアの茎で炎悟さんが刺された。その後はわからない。僕を助けようとしてくれたのに、僕はみんなを傷つけてばかりだ」


 三人が心配で死んじゃったらどうしようと思っていると、僕の手を握る星音。


「絶対に大丈夫だよ。信じよう」

「もうこれ以上、みんなを傷つけたくないっ」


 僕は星音に抱きつきお父さんと心配してくれる莉愛も抱きついて大丈夫と言ってくれる。

 これ以上被害を大きくさせないために、僕はみんなと離れるべきだと思い始めて行った。


 モンディガがいる場所に到着して、電車に乗り出発して莉愛がお星様だと星を眺めていく。僕は星音に寄りかかって失いたくない思いがぽたぽたと垂れていた。星音が僕の涙を拭いてくれるも気力が出ずぼーっと宇宙をみる。

 いろんな人たちに会えていい人生だったのに、僕は不幸な種をまいたような気分だ。


「星音、怖くない?」

「怖いよ。でも昏斗がそばにいてくれるから今のところ大丈夫かな」

「そっか。僕は…少し怖いよ。何もかもが失っちゃうんじゃないかって思っちゃう。もちろん星音も失いたくない」

「ありがとう、そう言ってくれて。私が私でいられなくなっても、莉愛を悲しませないであげてね」

「うん、星音の分まで愛すよ」


 莉愛を呼び莉愛が僕の上に座ってあのお星様は何と聞くから、着くまでいろんな星を教えてあげていった。


 冥王星プルイーナスが見えて来て、こっからどうやって侵入するんだろうと思いきや、布を繋ぎ合わせた大きな袋に入るよう言われその中に入る。

 暗いと莉愛が言うも少しの間だけだからと頭を撫でて、しばらくすると門番らしい人と喋っているようだ。うまく行かなければ僕はその場で動く。そう思っていたら普通に通れたらしく移動しているのが見えた。

 そういえば蝕夜の家は初めてでちゃんとアゲンロスの場所まで行けるのかが不安だ。するといきなり急停止してしまい中身を拝見させてもらうとプルトナスの声がかかる。


 まずいと事前に話していた通り、僕だけが袋から脱出し行ってくださいとモンディガに告げた。


「やはり来ましたね、昏斗様。ですがここから先は行かせませんよ。例えまだ星音様が乗っていたとしても」


 お母さんと莉愛の叫び声が聞こえて行こうとプルトナスを突破して行こうとしたがすぐ目の前にプルトナスが来る。


「星音様がアゲンロスになるとお聞き致しましたので、封印させてもらいます。そのほうが安全だと蝕夜様のご指示。だからこの先には行かせませんし、莉愛様はこちらでお預かりさせていただきます」

「そんなこと言っても無駄だよ。だってもう一人、連れて来ていること忘れないでもらえるかな?」


 プルトナスの背後にやっと来てくれたと影神がプルトナスにナイフを突きつけていた。


「坊っちゃんを一人で行かせるわけないでしょう。私は昏の兄弟の中で坊っちゃんに長年とお仕えしていた。それを見抜かないとはいけませんね。坊っちゃん、私がプルトナスを引き止めています。早く莉愛お嬢様を」


 ありがとうと僕は走りながら赤バラを一本取り血を三滴垂らして岩に弓矢を当てエンヴィリオを出現させる。


「莉愛を救え!」


 僕の言葉で莉愛を捕まえているモンディガに突撃し、莉愛を救出させた。弓は肩にかけてもう一本取り今度は剣を作って気絶させる。


「莉愛、大丈夫?」

「お母さんが」

「大丈夫。すぐ助けるよ」


 予想していた通り星音を封印するつもりなのか。でも僕じゃなきゃ封印は不可能なはず。他に誰がと考えながら蝕夜の家へと向かった。



 昏斗が言っていた通りに動いたと私は袋に入ったまま、モンディガにどこかへと連れて行かれている。なんとか脱出しなくちゃと無限拳銃を取り出して、スマートウォッチの画面を開く。

 炎系の弾丸は危険だし空砲の弾丸でもどうなるかわからない。どうしようと悩んでいたら昏花の声と、それから日葵と紫雨が笑っている声がする。昏花ちゃんは幸せでいいよねと無限拳銃はやっぱりやめ足につけておいたナイフで簡単に破けた。


 私はそのままモンディガに峰打ちをしていると昏花ちゃんが子供たちを後ろにやり無限拳銃を構えている。本当はこんなことしたくないけど、剣さん見ているなら助けてくださいよとプロテアを見つめたら茎が伸びてきて子供たちを襲おうとした。

 それでも昏花ちゃんは平気で私を撃ってくるから、これならどうと烏が一匹私を通過して昏花ちゃんの後ろに隠れている紫雨ちゃんを攫う。


「紫雨!」

「離して、離してよ!」

「動かない方がいい。痛いのは嫌いでしょ?」


 紫雨ちゃんは注射とか嫌いだから痛いの嫌いでしょと言えば黙らせられる。そこをどいてよ、昏花ちゃん。


「紫雨を返して!」

「嫌だよ。そこをどいてくれるなら紫雨ちゃんは解放する。それでもどかないって言うなら和くん頼める?」


 和くんが紫雨を連れて行こうとした時、天使の羽根が来て和くんを守った。天使と考えたら大鳳天満と思いきやそこにいたのは恵ちゃん。いつの間にか紫雨ちゃんが戻って昏花ちゃんにしがみついていた。


「逃がしてあげたのに、恵、なんでここにいる?」

「あっしは納得してない!和も心も本当は抜けるはずだったのに、なんであっしだけが仲間外れにされるの!ずっと、ずっとやってきた仲じゃん!」

「剣総司令官が恵の正体に気づいていたし、いずれ処分は確定していた。なぜなら天使は必要がなくなる。だから逃がしてあげたのに、僕たちの目の前にくるだなんてよっぽど死にたいんだね」


 早く逃げてと恵ちゃんが昏花ちゃんに言って、昏花ちゃんは子供たちを避難させるため行ってしまう。残念だけど好都合と私は恵ちゃんに向けて発砲し和くんも発砲する。

 恵ちゃんは弾を避けながら私たちに羽根の攻撃をし始めて行った。



 坊っちゃんが生まれた時から私は坊っちゃんにお仕えするべき者だと理解して、坊っちゃんのサポートを影ながらやって来た。坊っちゃんが今から何をするのか私には読めていたとしても、私は坊っちゃんを信じ支える。例え真神家を裏切ったとしてもだ。

 プルトナス、通称金神彼岸はバラの流星群が発動後、お亡くなりになる運命だから本当は兄である金神蓮に託したかったが、相手はネオリオ社の一員。そう簡単にセリニ・ネアが動かせない社でもある。


 プルトナスの刃と私の刃が混じり合い、プルトナスに忠告をした。


「坊っちゃんが発動させれば、あなたは死にますよ」

「わかっています。拙僧は十分幸せをいただきましたから悔いはありません。ですがあなたのご主人様が何をしているのか、すでに蝕夜様はお気づきです!だから拙僧は邪魔者を阻止し、必ずや蝕夜様が守り続けていたものを守り抜く!」


 冥王星プルイーナスで主にいる怪獣のモンディガや目のマティが一気に出てきて、これは倒すのに時間がかかりそうですね。では私も影の神として影の精霊ニュンフェを解放させましょう。

 坊っちゃん、少々お時間をいただきます。どうか堕天使アゲンロスのところまで行けることを願って私はプルトナスの相手をしながら、モンディガやマティを倒していった。

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