他愛も無い自虐
灰色の青春時代を過ごし、今もなお独り身で寂しく過ごす人間にとって、一年のうちに何度か訪れるイベントシーズンは肩身の狭い思いをする時期である。
その中でも恋愛ごとが絡む祭事があるときはもうやばい。語彙力が死んでやばいとしか言えないくらいにやばい。自意識過剰なのは百も承知だが、世間の目が独り身を笑っているように感じられてつらいとしか言いようがないのである。
その中でも特に嫌いなのは、七夕だ。
もう元になった故事からして、盛り上がって周りが見えなくなったリア充の自業自得でしかないってのに、なんであんなに盛り上がってんだと切に思う。
乳繰り合って仕事しなくなった二人を天の川で引き離して、一年に一回だけ、その天の川にアーチ橋をかけて会えるようにしたという話だった気がするけれど。
……これの何が彼らの琴線に触れたんだろうなぁ。
今に伝わるまでの理由が見出せないのは、恋愛脳になったことがないから共感できないだけと言われればそれまでだし。
……結局は、自分がその流れに乗れないから悔しいってだけなんだろうけどね!
そんな結論しか出ない自分の状況と、その状況を変える積極性のなさを自覚してしまうと、口からはため息しか出なかった。
お題:天の川、灰色、門/関門/水門/アーチ