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断り方ってのもあるでしょうよという話
木枯らしの吹くこの寒い日に、なんで私は一人でこんなところに居るのだろうと思う。
ここはクリスマス真っ只中の駅前は大広場。光り輝くイルミネーションで飾り付けられたきらびやかな空間に、家族連れやカップルの楽しそうな笑い声が響き渡っている。
どう考えてもお一人様で来ていい場所ではない。居ていい場所ではない。
……もちろん、そんなことはわかっているとも。
こっちだって本当は周囲に居る楽しそうな人たちと同じように、この雰囲気を楽しむつもりだったんだから。
しかし、肝心要の相手がいつまで経っても来ないのではどうしようもない。
……何度やってもダメかぁ。
コール音だけが虚しく響き続けるスマホを耳から話して、ボタンを押して電話を切る。画面に映る名前の相手には、どれだけ時間が経とうとも繋がらないことがわかったからだ。
……誕生日だからって勇気出して誘ってみたんだけどなぁ。
当日にドタキャンしなくてもいいじゃんとは思うものの。心配はそちらよりも今後のことだったりはする。
……今後も顔合わすのにさぁ。もうちょい断り方ってあるじゃん。
あぁ気まずいと、そんなことを思いながら。心の中で少しだけ涙を流しながらため息を吐いた。




