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異世界に転職しました  作者: Aries
第3章
59/202

討伐訓練終了

 




 先発隊のルビー班のレベルアップは凄まじいものだった


 斉藤はレベル22、小林レベル20、飯田レベル18まだ上がっていた


 囁きの樹海の浅い所は危なげなく回れるようになり、中層手前まで行っては帰るの繰り返しで


 Eランクのフォレストウルフは勿論同じくEランクの、ゴブリン、Dランクのモスディア、ポイズンフロッグ、フォレストボアなどなど


 中層近くでCランクのフォレストグリズリーを3人で倒した


 毎日、樹海から魔物の死体が運ばれ、解体されていく


 毛皮に傷つけることなく討伐された、フォレストグリズリーには王子も大変ご満悦だった


 最後にルビー班が帰る前にサファイア班と合同で中層手前まで行って先発隊は討伐訓練を終え、王子と共に凱旋した


 サファイア班はというと新堂レベル11、楪レベル14、朝比奈レベル13とルビー班に比べると低いが、2週間で上げれるものではない


 サファイア班には斉藤のスキルの恩恵も無いし、討伐と採取を並行して行っていたのもある


 新堂の固有魔法である植物魔法は植物を操ることが出来る為、魔力感知のスキルと併用するとなんとなくだがどこに何が生えているかわかる


 レアな植物は魔力含有量が多い


 後はは解析鑑定を使い次々と珍しい薬草や木の実、キノコを見つけては収納していった


 そのうちの害のない2〜3割はコナーに渡した


 楪は隠匿と闇魔法に手を出していたので気づいたらいない、という事が多々あった


 朝比奈は式神の小型、小鳥を出して飛ばしていた為動くのが難しかった


 朝比奈は式神を出すか悩んでいたが、夜のコソ練していた時、同じくコソ練していた楪と鉢合わせてしまったのだ


 お互い秘密を見られてしまい、気まずい空気に耐えられず、話し合いの結果、現在は協力関係を築いている


 勿論、全てを話した訳ではないが、なんとなくお互いを補う為2人で行動している


 朝比奈が式神を使っていて動きづらい時は楪がガードし、楪の隠匿中のアリバイは朝比奈が受け持った


 闇魔法がつかえるのが2人だけということもあり、中が深まっていった


 歳も近いし、さっぱりした性格の2人だから、気があったのだろう


 帰る頃にはトワッチ、ユイピーと呼びあう中になっていた


 気兼ねなく話せるようになった事は、2人にとってこの訓練の最大の成果といっても過言ではない




 ***




 朝比奈は式神を使い、周囲の状況の確認をしていた


 式神サイズ小


 鼠/鳥/蛇


 鼠型式神は鼠と言うよりはハムスターのような見た目で、モモンガの様に皮膜が付いているので、滑空できる


 蛇型式神は指くらいの太さ全長は30センチほど、エメラルドグリーンの瞳がとても綺麗な草蛇だった


 両方とも額に五芒星が付いている


 鳥型式神は雀サイズでレモンイエローの風切羽が可愛らしい小鳥


 朝比奈はこの式神を常時召喚用に固定する事にし、小鳥を先行させて、獲物を見つけてから行動に移す


 数が多い時は新堂が土魔法で足止めし、楪がトドメを刺す


 朝比奈は付与スキルを使い、武器に強化を自身には俊敏性や腕力の上昇をして戦闘に臨んだ


 バランスが良いパーティとは言えないが、各々が自分の出来ることを考えて行動し、協力、連携している為中々良いパーティとなっていた


 また、ルビー班と違いスキルの熟練度は格段に上昇した


 朝比奈はまだ、1日で充電をフルにすることができない


 1日充電に取り掛かったとしても3日かかる


 なので、今回の討伐では1日の使用は最大でも30%に留めていた


 討伐訓練の最終日


 サファイア班は早めに切り上げて、身体を休めた


 明日は帰るのみだが、長距離を移動するので疲れるだろう、というコナーの判断だった


 楪と朝比奈は交代でお風呂に入ることにした


 お風呂といっても桶に水を入れただけなのだが、水が貴重な屋外ではそれでも贅沢なことだ


 しかし、2人は水魔法と火魔法が使えた為、自分達で工夫してお湯を沸かすことができた


 魔力の無駄使いはしない方が良いだろうが、年ごろの女の子にとってお風呂に入ることは、決して無駄なことではなかった


 朝比奈はお風呂上がりに、飛ばしていた小鳥型式神の画像を見ていた


 今回は浅い層しか入らなかったけど、次回は自分もルビー班に混ざり、中層へ同行しないといけない


 せっかくだからどんな感じか見てみようと思ったのだ


 中層は、濃い霧に包まれていて、沼や湿地も多く足場が悪い


 また、毒を持っている魔物が多く、攻略しにくい環境となっている


 トレントやピクシーが迷い人を死地に誘う様に囁く


 濃霧の中、足を取られて道を間違えると、樹海の迷路に迷い込んでしまい、中を彷徨うことになるだろう


 だが、朝比奈の様に俯瞰で見ることができる手段があれば、窮地に達した時も対応ができる


 朝比奈は囁きの樹海の中層よりさらに奥へと式神を進めた


 中層から更に奥に行く時、何か膜の様なものを通った


 注意しないと見逃してしまっていたかも知れないが、式神越しに見ている朝比奈に、違和感を与えるには十分だった


(なんだろ?今、なんかくぐった?)


 中の景色が若干、中層と違っていたので、気になったが、充電が残り10%を切ったのでそこで終了し、式神を送還することにした


(気になるけど、また次回来るときに見るっしょ。それまでにレベル上げとかないとね!)









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