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異世界に転職しました  作者: Aries
第3章
49/202

勇者と聖女

いつも読んで頂きありがとうございます!

皆様のおかげで、ブクマが100件を超えました!

目標にしていたのでとても嬉しいです╰(*´︶`*)╯♡

これからも頑張りますので、引き続きよろしくおねがいします!!

 





 長い廊下を歩き、突き当たりの部屋に着いた


 部屋の前には女性の聖騎士が2人いる


 ほぇ〜カッコいいなぁ〜


 中に入ると、ソファに女の人が座っていた


 磁器の様に白い肌


 伏せられた睫毛で頬に影ができてる


 綺麗なハニーブラウンの髪は丁寧に編み込んであるけど、それでも腰まで届きそうだ


 フランス人形みたい…


「あなたが勇者様の卵さんね。私はアイリス。今代の聖女を務めさせて頂いております。ご足労頂きありがとうございます。」


 此方に気づいた様で、ソファから立ち上がってお辞儀をした


 この女の人が聖女様なんだ


 凄いぴったり


「ソウイチロウ・カノウです。お招きありがとうございます。」


「ハルカ・ミナセです!よろしくお願いします!」


 あれ?


 ずっと目を閉じてる?


 もしかしてこの人目が…


「私の目のことはお気になさらないで。目が見えずとも見えないものは見えるのですよ。ふふふ。この地で、お2人が多くを学び、少しでも得るものが増える様に私も協力は惜しみません。」


「重ねてお礼申し上げます。我々にも何かできる事があれば、ご協力致しますので、気兼ねなくおっしゃってください。」


 叶先輩はやっぱり凄い


 直ぐに気づいたのかな?


 私なんて大きな声で自己紹介して…


 恥ずかしい


「ハルカ様、お気になさらないで下さい。初めての地、不慣れな文化、気を張ってしまうことの方が多いでしょう。まずはご自愛下さいませ。」


「はっはい!ありがとうございます。」


 見た目だけじゃなく中身も凄い綺麗な人だなぁ


「貴方の面倒を見てくれるのは知恵の姫巫女、イネス様でございます。」


「…どうも。」


 ソファの後ろに立っていた女性は姫巫女さんでしたか


 金というよりは黄色の髪をまとめてお団子にしてる


 榛色の瞳が綺麗だなぁ


「私は指導には向いておりませんので、聖魔法のことはイネス様に聞くと良いでしょう。ソウイチロウ様は剣技がお得意とか。是非。聖騎士達だけでなく巫女達ともお手合わせ願います。ふふふ。」


「…お褒め頂き光栄ですが、自分の剣技などお見せする程のものではございません。」


「まぁ御謙遜を。ふふふっ。今代の勇者様は謙虚でいらっしゃる。共に精進致しましょう。」


「はい。よろしくお願い致します。」


「それでは、簡単にではございますが、他の姫巫女も紹介させて頂きます。」


 イネス様が連れてきたのは5人の女性


 勇気の姫巫女ケイリー様


「…ふんっ。」


 すっごくこっちを睨んできてなんか感じ悪い


 焼けた肌に赤茶の髪をざっくり後ろで結んでる


 巫女というよりは騎士っぽいな


 節制の姫巫女サンマリア様


「よろしく〜。」


 眠そうって言うか怠そう?


 金髪のふわふわの髪の毛は天使みたいに可愛い!


 信仰の姫巫女プリシラ様


「ご苦労様ですわ!」


 金髪碧眼でツインテールがドリルみたいにくるくる


 ちょっとつり目な大きな瞳が猫の様な印象を受ける


 ツンデレな感じがとても可愛い


 正義の姫巫女エミリー様


「どーも。」


 こげ茶の髪を編み込んでアップにしてるけどそんなに長くないのかな?


 そっけない対応だけど、なんかこの子は全体的に特筆するところがソバカスくらいしかない、ごく普通の女の子


 キラキラした人ばかりで緊張してたけど、普通の女の子もいて良かった!


 慈愛の姫巫女ジュリア様


「はぁ〜い。うふふ。」


 薄茶のウエーブヘアがお色気たっぷりなお姉様


 聖女候補なのにそんな胸元開いた服着て良いんですか?!


 ずっと叶先輩を見つめてるけど、先輩は大丈夫かな!?


 全体的にみんなキャラが濃い!


 癖が強い〜!!


「聖女様!指導ならイネス様ではなく私が致しますと、申し上げましたのに!」


「あらまぁ…本来ならば勇者の卵の方にこの世界のことをお話しし、お仕えするのは聖女である私の役目。ですが、私では中々難しいでしょう。イネス様は知恵の姫巫女ですので適役だと思いますよ?」


「そうですわ!イネス様の知識は教団の中でも随一。貴方なんか比べようも御座いませんわ!」


「イネス様の〜説明は〜分かりやすいですよぉーふぁぁ〜むにゃむにゃ。」


「くっだらない。」


「聖女様のお決めになった事に文句を言うなんてぇ随分と偉くなったものねぇ〜。」


「なんだと!そんなつもりは無い!」


「では何故聖女様がお決めになったイネス様ではなく、自分をっと仰るんですの?」


「あたしはイネス様がお忙しいだろうから代わってやろうと思っただけだ!こいつらだってあたしに教わりたいはずだ!なあ!!」


 傍観してたらいきなり口喧嘩が始まり、流れるように話を振られちゃった


 叶先輩すみません助けて下さい


「…具体的に、何を教えて頂けるんですか?因みに、自分達は読み書き計算は高水準でできますし、ブリリアント王国で魔法の基礎知識、剣術の基礎は習得済みです。時間も限られてますので、できれば高水準の物をご提案頂きたい。イネス様は聖魔法は勿論、この世界の歴史や女神様について、魔物などの知識をご教授下さるという事なんですが、ケイリー様の方がお詳しいのですか?それなら是非お願いしたいですね。」


「ぐぬぬっ。」


「まさか姫巫女様ともあろうお方が、聖女様のお決めになった事に対して、自己顕示欲や自己満足のためだけに仰る訳ないでしょう。純粋にイネス様を慮っての事ですよね?」


「うぐぅぅっ…。けっ、剣術!剣術ならあたしの方が!」


「聖騎士の方々よりも?」


「きゅー…クッソ〜!!」


 姫巫女にあるまじき言葉を吐きながら、ケイリー様は半べそで出て行ってしまいました


 姫巫女の4人もクスクス笑いながら出て行かれました


 聖女様も笑ってる


「ケイリー様はいつもあんな感じなんですか?」


「お気を悪くなさらないで下さいね。ケイリー様はいつも楽しい方なの。」


「ケイリー様は聖女様の事となると誰よりも熱心なのですよ。」


 イネス様は苦笑いかな


 叶先輩やり過ぎじゃないですか?


 …すみません


 睨まないで下さい


 怖いです


 ちょうど女聖騎士さんが先輩を迎えに来たので事なきを得ました


 この建物は本来ならば男子禁制だそうです


 私は今からこの建物の中を案内してもらいます


 叶先輩はその間、聖騎士さん達と交流を深めるそうです


 聖女様に今までの事を掻い摘んでお話ししていたら、どんどんホームシックになってしまった


 聖女様なら帰る方法を知っているんじゃ…


「あのっ!聖女様、私達は、実は…。」


「水瀬さん、()()()()()()()()()()()。」


 え?


(日本語?)


「まぁ、早速仲良くなってくれたみたいで良かったですね。」


「はい。では聖女様、ハルカ様に中を案内してまいりますので、失礼致します。」


「ええ。イネス様、よろしくお願いします。ハルカ様、またお話し致しましょう。」


「はっはい!失礼します。」


 聖女様のお部屋を出て、廊下を黙々と歩いていくイネス様の後を黙ってついて行く


 突然の事で混乱して頭がうまく回らない


 角を曲がる直前に、くるっと回って此方を見つめるイネス様


「ハルカ様、1つよろしいですか?」


「はっ、はい。何でしょうか?」


「女神様はいつも私達を見ておられます。ここで見聞きしたことは他言無用です。よくも悪くもあなた方は注目されております。言動には十分とお気をつけください。いつの世も、どこの世界も、女子はお喋りと噂が好きな生き物ですので。」


「…はい。」


 誰かが聞いてるかも知れないから迂闊な事言ったらダメって事かな?


 ブリリアント王国の事とかも相談したかったんだけどな


 後、何故だかわからないけどイネス様は日本の事を知ってる


 詳しく話を聞きたいな


 時間はまだたくさんある


 私達の滞在は、始まったばかりだから








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