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異世界に転職しました  作者: Aries
第3章
40/202

それぞれの夜

 






 部屋に案内された


 2人部屋なのは逆に有難い


 俺と陽介は今後について話し合った


 俺たちは幼馴染だ


 性格も好みも全く違うが、なんとなく昔から気が合うのでよくつるんでる


「それで?今後どうする予定?」


「如何にもこうにも…こういうのはお前の方が詳しいだろ?」


「まぁね。僕もリアル異世界召喚にあって凄い興奮した〜。総ちゃんがいなかったらテンパってたかも。」


 インドア派の陽介は情報通だ


 色んなことを知ってる


 俺はゲームや漫画はそれなりだけど、小説はイマイチ


 まぁ部活が忙しいと読む暇も無いしな


 それにしても総ちゃんって…


 呼び方がガキの頃に戻ってるぞ


「とりあえず、手を抜けるところは徹底的に手を抜く。まずは情報を集めて、自分たちが何ができるかの確認だ。行動を起こすのはそれからでも遅くない。」


「後輩達はどうするの?楪ちゃんと水瀬ちゃんだっけ?」


「まぁ知らない仲でもないし協力するなら良し、しないなら放置だ。後の4人は悪いが、隠れ蓑にさせてもらう。」


「流石は腹黒副会長。良案だね。賛成。僕的には楪ちゃんは仲間に引き入れた方が良いな。彼女、隠匿スキル持ちだった。」


「わかるのか?」


「総ちゃんの鑑定スキルと僕の解析鑑定はちょっと違って僕の方は使い方とか成分まで観れるみたい。」


「?」


「トマトを見て、総ちゃんがスキルを使うと○○県産のトマトってわかるけど、僕の方はトマトの成分、リコピンが入ってるってわかる感じ?」


 …なるほどな


「総ちゃんが対応してる間に皆んなのステータス見てたんだ。」


 こいつ…


「どおりで静かだったわけだ。」


「お姫様と魔法使いの1年生は魅了持ちだったから気をつけた方が良いね。両方総ちゃんのタイプじゃ無いけど。はははっ。」


「うっせ!お前のタイプでも無いだろ?とりあえず明日は隙を見て楪に隠匿かけてもらおう。鑑定スキル持ちが珍しいとはいえ全くいないわけじゃ無いんだろ?」


「そうだね。王宮だし、囲ってるかもしれないから早めが良いだろうね。」


 なんとなくの方針を決めてとりあえず寝た


 何だかんだ言って疲れたからな




 ***




「十和ちゃんこれからどうなるんだろう?私達、帰れるのかなぁ。」


「…はるか。わからない。でも叶先輩達が何とかしてくれるよ!きっと…。」


 弱音を吐いたら不安に押しつぶされてしまう


( はるかがいてくれて良かった。1人だったら耐えれない。)


「十和ちゃんのナイトだもんね。ふふふ。」


「そっ!そんなんじゃ無いよ!!それより、先輩がスキルの確認しといた方が良いって言ってたじゃん?はるかはどんな事ができるの?」


「うーん…よくわかんないけどバンバン攻撃する感じじゃなさそうかな?精霊を呼び出せるみたい。十和ちゃんは?」


「私は魔法剣士だから、魔法も剣も使えるのかな?魔剣を作って攻撃するっぽい。」


「魔法剣士?まじっくない…。」


「いやいやいやいや!そのカタカナ読みは恥ずかしいから!魔法剣士で!」


「えー!私が白くて丸い精霊さんを呼び出せたら本物みたいなのに」


「はるか〜からかってるでしょ?」


「ふふっそんなことないよ〜。」


「全くもう!こんなスキルは隠匿しちゃいます!」


「隠匿?隠せるの?」


「うん。なんか鑑定されても見えないようにできるみたい!」


「凄いね十和ちゃん!それ、はるかのスキルにもできる?」


「あっ!そうだね!紙に書かなかったスキルは隠しとこう!やってみる!」



 水瀬はるかは童顔で少しタレ目がちな大きな瞳が可愛らしい可憐な美少女だ


 緩くウエーブがかかったくせ毛が肩口にふわふわ揺れてる


 童顔だけどスタイルは良く、出るところがちゃんと出てる


 無自覚だけど誰にでも優しい罪作りな女の子だ


 楪十和子と並ぶとお互いの可愛さをより引き立てあっている


 楪十和子は剣道部で、すらっとしたモデル体型の美少女


 艶やかなストレートの黒髪をポニーテールにしてる


 その凛々しい姿には女子人気も高い


 本人達は知らないが、学校の三大派閥となっている





 ***




「っしかし可愛かったな〜水瀬さん!あんなに話したの初めて〜。」


「まぁな!しかし、召喚された女の子がみんな可愛かったのはラッキーだったな!」


「ああ!しかも三年の2人はカススキルだったし!これはもうやるしかない、男の浪漫!」


「「リアルチーレム!!」」


 その為にまずは話しておかないと


 2人の意思は驚くほどシンクロした


 お互いの存在が邪魔なのだ


 勇者は1人で良くないか…


 だが、友達と言って良い2人だ


 お互いの考えが手に取るようにわかった


 2人はサッカー部


 斉藤光輝はストライカー


 常にグラウンドを駆け回ってる


 小林隼人は司令塔


 巧みなドリブルからの正確なパスで味方をアシストする


 3年生が部活を引退した今は2人がチームを率いている


 光輝は茶髪で、少しチャラそうな見た目だが、サッカー部のエースストライカー


 割とイケメンで、社交的な性格とスポーツマジックもあってモテる


 隼人は黒髪のクール系


 フェミニスト気取りで女子には優しいのでモテる


 そんな2人でも水瀬と楪は高嶺の花だ


 2人とも確かに強いスキルを持ってる


 だが、チートと呼べるほど強いかはまだわからない


 3年2人が使えないなら自分達でドラゴン退治をし、魔王を倒さないといけない


「…勝負しよう。」


 妙な沈黙を破ったのは小林隼人


「正直、お前を殺すとかは考えられないし、寝覚めが悪い。だから明日、お互いスキルを確認した後、模擬戦しようぜ。」


「良いぜ。俺もお前をどうこうとかはやだしな。で、模擬戦してどうするよ?」


「順番決めよう。」


「あ?」


「選ぶ順番だよ。ちょうど4人だし交互に1人づつ選んで分けようぜ。」


「なるほどな!」


「もし、他で同時に好みの女がいた時もこの順番を優先させる。どうだ?」


「良いぜ!奴隷とかはそれでいこう。後は女に決めさせる。乗った!」


「言っとくけど、手加減は無しだ。」


「こっちこそ!まぁ帰るまで楽しくやろうぜ!」




 ***



「マジで電波ないんですけど〜ツラたん。」


「はぅ〜早くお家に帰りたいですぅ。」


「…あいりーん。ウチの前でそのキャラしなくても良いっしょ?」


「キャっキャラじゃないですぅ〜。」


「まぁ良いっしょ。明日からめんどいなー。」


 朝比奈結衣はギャル系の濃いメイクの高校1年


 メイク無しの方が可愛い


 肌が色黒なのは水泳部だったから


 髪の色が抜けたのは塩素のせい


 高校に入るときに水泳部に入らなかったのは何となく


 胸が育ちすぎて泳ぐのに邪魔になり、タイムが伸びなくなったのも一因だ


 部活しなくても、友達と放課後遊びに行ったり、バイトしたり、彼氏作ったり、楽しいって!


 って思ってのこと


 ただ、楽しいけど充実感は無いのが現状


 もやもやしてる


「お風呂入ってくる〜。」


「へーい。」


 飯田愛梨は可愛いものが大好きな女の子


 美少女というほどでは無い


 が、可愛いは作れる!


 っと、毎日頑張って美少女になりきっている


 ブローした髪をツインテールにして、ロリっぽく改造した制服を着て、小物はピンク系と夢の国のキャラクター


 クラスではちょっと浮いてる


「私が可愛いからみんな困ってるんだよね。てへへ。」


 って思い違いをしている


 ちょっとイタイ少女だった


「あれが噂の水瀬はるかと楪十和子…」


 噂には聞いてたけど大したことないと思っていた


 美少女だった


 自分が負けたと一瞬でも思ってしまった


「クソムカつく!ロリ巨乳美少女とか!マジ反則!!!」


 お風呂の中で一頻り毒づきながら今後を考えるのだった



 飯田愛梨はツルペタである









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