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異世界に転職しました  作者: Aries
第2章
36/202

どーしても!!

 





 どうしても何か食べたいものがある時って無い?


 今日は絶対これ!


 ってやつ


 そう


 まぁ私は食べなくても大丈夫で、クラルスが来てから一緒に食べるようになったんだけど


 呼び水的な?


 まぁともかく今は三食、割とちゃんと食べてます


 クラルスはお子様なので、シチューとかオムライスとか洋食が好きかな


 オムライス出した時とか感動に震えてたのが可愛かった


 ルシフェルは意外と渋くて、和食派


 ルシフェルも、食べなくて良いはず何だけど付き合って食べてくれてるし、美味しいって言ってくれる


 作ったものを美味しいって言って食べてくれるのって結構嬉しいんだよねー


 でも自分が食べたいものを食べるには自分で作るしかない


 私ならやり遂げる事ができる!


 はず!!


 よし、仕込みに早速取り掛かろう!!


 色々な種類があるけど、最初はオーソドックスにしましょう


 ニンジン、タマネギ、ジャガイモを用意


 皮をむいて一口大に切って、ジャガイモは面取り


 たくさん作ってストックしとこう


 お肉も一口サイズに切って塩胡椒をまぶし、軽く焼き色をつける


 圧力鍋が無いから長時間煮込まないとダメかな?


 長時間煮込むとパサパサになるんだよね…


 圧力鍋の仕組みがわからぬ


 蒸気で圧力をかけるんだろうけど


 低音調理も保存バッグがないと難しい


 でもこの世界にビニールとかプラスチックとかを持ち込みたくないし


 どうしたものか


 とりあえず焼いたお肉をそのまま煮込んでみよう


 大鍋にお肉と作り置きしてたブイヨンを入れて弱火にかける


 お肉を焼いたフライパンでタマネギを炒めて別のお鍋にポイ


 ニンジンもポイ


 ついでにピーマンもポイ


 お水は少しで蓋をして蒸すように火を通す


 本当はゴロゴロ具材にしたいけどクラルスのお野菜嫌いが気になるので、火が通ったら細かく砕いてドロドロのペーストに


 これならピーマンが入ってるとは思わないでしょ?


 ニンジンは何個か飾り用にちっちゃく星型にカットして別に置いとく


 お肉をそのまま煮てる方にジャガイモとペーストを投入


 ジャガイモは一緒にペーストにしても良かったんだけど、ゴロゴロ入ってる方が好きなので後からにしました


 ここまでくれば後はもうアレを入れるだけです


 ジャガイモが煮えるのを待つ間にお庭へ


 毎度お馴染みの乙女の箱庭(サンクチュアリィ)


 ミルルの木の奥にはウンディーネが作ってくれた湧き水が流れていて、湖に続く小川になってる


 お野菜ゾーンとその奥には果物ゾーンが広がってる


 今のところ果物ゾーンが1番広いけど、そもそもそんなにたくさん消費しないから全部数本、数株ずつしか生えてない


 大きな木が生えるから広くなってるだけなんだけどね


 お野菜は一般的な物ばかりで、必要になったり、食べたくなったら実らせて収穫してる


 果物の方は一度に実らせる量が多いので、その後暫くはお花を咲かせてる


 お野菜ゾーンの横にあるスペース


 乙女の箱庭(サンクチュアリィ)で新しい植物を作るときはここを利用してるの


 食べ物ゾーンと食べれない物ゾーンと分かれてるので、食べ物ゾーンに


 お姉様に祈りを捧げて新しい木を芽吹かせる


 木はみるみる伸びて赤や黄、橙の実をつけた


 数が少ないけど紅や黄緑もある


 どんな風に生えるかはやってみないとわからない


 私のイメージが曖昧な時は失敗するし


 他の木と交配して変なものができないように分けてたんだけど、私が創作した植物はその心配は無いとわかったので、今は気にしてない


 さてと、今回はどうなってるのかな?


 毎回新しい植物を作った時はワクワク感が止まらない


 グレープフルーツくらいのサイズの実を各色3つずつ取って家に持ち帰った


 実を切ってみた結果


 赤が辛口


 橙が中辛


 黄色が甘口


 でした


 中にはちゃんと房があって1房で一食分なのかな?


 橙で作ってみて調節していこう


 もちろんクラルスの分は黄色で


 リンゴとハチミツも入れてあげよう


 ここまでくれば完成したも同然


 そう、カレーです!


 大鍋の中のスープを別のお鍋に少し移して、黄色のカレー粉を4房分入れて混ぜる


 最初の一口は我慢してたんだけど、味見しないと辛さがわからないよねー


 パクっ


 カレーだぁ


 懐かしの味


 子供の頃に食べた、甘口のカレー


 やばい泣きそう


 …お米炊かなきゃ


 ご飯はいつもより多めに仕込もう


 お肉も見てみよう


 お肉は柔らかくできてた!


 そのまま煮込んだけど良いお肉はどうやっても美味しいのか…


 良かった


 クラルス用はもう少し増やそう


 スープと黄色のカレー粉、擦ったリンゴとハチミツを混ぜて後は煮込んだら完成


 焦さない用に注意しないと


 私たち用は橙のカレー粉を入れて仕上げよう


 試しに赤も少し作ろうかな


 小鍋に数食分のスープを取って赤のカレー粉を入れて、これも完成


 大鍋の方はだいぶ減ったけどまだまだたくさんある


 橙のカレー粉足りるかな?


 手持ちの橙のカレー粉を入れて足りなさそうだったら赤と黄色も混ぜてみたら良いかな?


 足りそうだね!


 そうだ、クラルスの分は彩りに枝豆とコーンも置こう


 枝豆もコーンも茹でたのがまだストックしてあったはず


 ブロッコリーとトマトはサラダにして、食べれたら食べてもらおう


 火を止めて、付け合わせの準備


 後は食べる前に温めよう


 サラダ用の野菜をとりに籠を持ってまたお庭から畑に戻った




 ***




 ブロッコリーとトマトとついでにキュウリも収穫してルンルンで戻ったらクラルスと風雅がトラップに引っかかってた


 出てくる時、部屋がカレーの匂いで充満してたので、窓を開けて換気したんだけど、匂いにつられてつまみ食いされないように、キッチンにトリモチトラップを仕掛けてたのだ


 お鍋をひっくり返したり、火や包丁があったりで危ないので、大人がいない時は入ったらダメって言ってたんだけどな?


 風雅は家の中に入っちゃダメって言ったよね?


「クラルス、何してるのかな?お家の中に風雅を入れちゃダメって言ったよね?」


「あううぅ、でも…」


「クラルスのお夕飯は今日はピーマン…」


「ごめんなさい!ごめんなさいです!」


「…良いでしょう。でも今日のデザートは無しです。」


「ああ〜姉上〜でざあと…うう〜。」


「風雅〜?わざとなのかなぁ?あんまりイタズラすると放り出しちゃうよ〜?」


「クッ!!クゥ〜ン!!」


「風雅、3度目は無いからね?」


「ワン!!」


 怒るのも労力がいるのだ


 嫌な気持ちになるしね〜


 でもダメな事はダメってちゃんと教えていかないと


「はい、じゃあ風雅はお外に、クラルスはお風呂、ルシフェルは床を掃除して!」


「え?なんで僕が?」


「2人が入ってくるの気づいたのに止めなかったのと、2人の悪いお手本になったから!」


「何のことだか?」


「はぁ。まぁ良いわ。大鍋の方の辛さはどうだった?」


「僕はもう少し辛い方がこの…み…。」


「そう?それで?美味しかったかしら?」


「…床、掃除してくる。」


「ありがとう。ほっぺに付いてるのもついでに綺麗にしてきてね〜。」


 ルシフェル、つまみ食いはダメですよ?


 自分は関係ないって顔してたけど、クラルスが自分からつまみ食いしに行くなんて思えない


 匂いに敏感な風雅が走り出したのを追って来て、現場を見てしまったんだろう


 つまみ食いしたいほど美味しそうだったかな?


 さぁお米も炊けたし準備しましょう


 今日はカレーです!





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