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異世界に転職しました  作者: Aries
第2章
34/202

お仕事頑張ろ〜

 





 朝、大体6時半くらいにクラルスが起きるので、それからみんなで朝ごはん


 午前中は畑の見回り


 作物の収穫はクラルスと私の好きな作業です


 その日食べる野菜や果物を収穫


 その後、私はお掃除や洗濯をする


 クラルスはクレアさんとお勉強


 読み書き計算はできるように、国語と算数を日替わりで


 その間にルシフェルは狩に行ったり、見回りをしたりする


 軽く昼食をとり、午後からは別行動が多い


 クラルスは食休めで少しお昼寝をして、風雅と遊んだり、ルシフェルと剣のお稽古したり、湖で魚釣りをしたり


 途中15時くらいに風雅とおやつをたべて元気に駆け回って、夕方ごろかえってくる


 ルシフェルはクラルスのおもり


 私は夕方までにお仕事を終わらせて、一旦家に戻り、洗濯ものを取り込んだら晩ご飯の準備


 お仕事がない日は手芸をしたり、新しい料理を試してみたり、お菓子を作ったり、マーガレットさんに卸す石鹸を作ったり、パンを作ったり、日によって違う


 19時ごろ晩ご飯を食べたら、クラルスはお風呂に入って、21時過ぎにはベッドへ


 私とルシフェルはたまに晩酌したり、今日の出来事を報告しあったり


 そしてそれぞれお風呂に入り、就寝


 私もルシフェルも寝る必要はないんだけど、0時までには各自の部屋に戻るようにしてる


 ミーティアを見てたら退屈しないからずっと見てられるけど、まぁなんとなくごろごろしたり、睡眠をとったりして、夜を過ごす


 大体1日こんな感じ


 月1でエビスの街へ行き、石鹸を卸すついでにぶらっと買い物する


 たまに帝都まで足を延ばす


 そんな毎日でございます


 今日は神殿でお仕事の日


 お姉様からの頼まれごとの1つ


 メンテナンスです


 東西南北にある、封印の地へ繋がるゲートと、封印の地、神殿の定期チェック


 封印の地って名前だけど、何か封印してある訳じゃないんだよ?


 人間達が勝手につけたらしい


 私的には試練があるから『試練の地』の方がしっかりくるんだけどね


 最低でも年1回のペースでいいそうなので、6ヶ所を1ヶ月おきに年2回ずつまわることにしてます


 神殿には試練を終えたものが入れる謁見の間があり、壇上の奥は左右に宝物庫、最奥に黒龍がいた祭壇の間がある


 黒龍の像が守護するように佇み、中央にある祭壇は、クリスタルでできていて、天井からは日中は太陽が、夜は月の光が差し込み、乱反射し輝く


 祭壇の中心部に立ち入ると魔法陣が浮かび上がり光に包まれる


 転移した場所はこの世の中心部


 世界の狭間


 ここはお姉様のお力が溢れ出てくる


 神力とでも言おうかしら?


 神々しい力の泉


 その力は凶悪なほど強い


 植物に日光が必要であっても強すぎる光では枯れてしまうし、水も必要だが与え過ぎても腐ってしまう


 そんな感じ


 そのお力をマナに変換させる


 そして世界に


 そのお手伝いが私のお仕事


 生き物はマナを生み出すことは出来ない


 マナがないと生き物たちは生きていけない


 魔法は体内にある魔力を使いマナに働きかけ発動させる方法と、魔力を直接出力にする方法とあり、前者の方が威力が高い


 人族達は後者の体内の魔力を放出する魔法が主流


 使える魔法属性に偏りはなくランダム


 個体差は多少あるものの、良くも悪くも平均的な種族


 エルフやドワーフなど、一部の属性に秀でたものもいるが、()()()()というだけだ


 親和性が1番高いのが精霊


 だが彼らにヒトの様な営みはなく、意識が微弱なものも多い


 秀でているところもあれば、劣っているところもある


 種族とはそういう風に創造(つく)られている


 全てのマナを自在に操るのは不可能だ


 私以外には


 湧き出るお力を私の力を通してマナに変化させる


 小麦粉をこねてパンにするみたいな…


 違うな


 大きなものを小さくだから


 つきたてのお餅を小さくする…


 違うな


 1万円札を千円札に…


 もっとかな


 100万円札とかないけど、それを1円に崩す感じかな?


 脱線しました


 すみません


 暖かい、しかし力強く広大なお姉様の神力を頂き、留め、放出する


 そしてみんなに行き渡らせるように


 心臓から血液が流れるように大地に流れていく


 世界の隅々まで平等に


 ただ、多少ムラが出るのは致し方無い


 それによって個体差が出るのも当然のこと


 ダンジョンや魔物、薬草などはそういったマナ溜まりに生まれるのでなるべく均等に、偏りすぎないように注意する


 花々に色があるように、多少の差はあるものだ


 どの花が1番美しいかなんて個人の好みでしかない


 滞っているところはないか、溜まりすぎているところはないか、など確認して定期点検を終えた


 実はこの仕事が1番緊張する


 お姉様のお力はとても強く、私なんかで制御できるかいつも心配になる


 ランダムというのはなかなか難しい


 降り落ちる雨や雪、水飛沫、木の葉、自然にできたものもある一定の法則ができる


 個人が作れば尚のこと


 好みや気分に左右されるがある程度の()()が出てしまう


 黒龍は細かな差配が面倒で、適当だったらしいけど、小心者の私は気になってしまう


 頑張らないと!


 って思ってたんだけど


 頑張らなくて良い


 適当で良い


 って言われたんだよね


 全員が楽しく幸せにって言うのは無理だってわかってる


 だけど、貧富の差を少しでもなくしたい


 理不尽で世知辛い世界にはしたくない


 そのために


 家族の為に


 みんなの為に


 頑張らないと


 だから…


 ちょっとだけ


 私もわがままになって良いよね?


 私が楽しく幸せに過ごせる為に





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