女子会
晩御飯後、ソフィアさんレベッカさんにはお風呂に入って石鹸を使ってもらい、その後、私の部屋に集合した
使い心地も匂いも気に入ってもらえたようで、絶賛されたのでちょっと照れちゃう
その後、仕事終わりのマーガレットさんも合流して、4人で今後の話を進める
まず、石鹸が流行らないと、それを置いてる宿の売り上げが上がらないので、どうやって流行らすか
次に、女性専用宿として認知、市民権を得る為にどうすれば良いか
みんなで意見を出し合っていった
レベッカさんは、2つのパーティをメインに話してみる予定
1つはBランクの女性3人のパーティ
女性だけのクランに属していて、女性の地位向上や保護などを率先してやっているので、協力してくれるとかなりの後ろ盾になるだろう
尼寺みたいなとこかな?
もう1つはCランクの4人パーティで、気心知れた中だそうで、概ね賛同してくれるだろうとのこと
ソフィアさんからは、ダメ出しされました
まず、大きさが微妙とのこと
オレンジと比べてゼラニウムの方を高額に設定してるけど、そもそも大きさがオレンジの倍あるので、高くて当然
しかも石鹸にしては大き過ぎるから使いづらいし、使っている途中で匂いも抜けてしまうだろう
オレンジは小さめサイズにして、3個くらいをまとめ売り、ゼラニウムは同じサイズを1個売り、しかも数量限定を提案された
なるほど
たしかにハイブランドの石鹸とか、いい匂いがメインのお店の石鹸とか、小さめが多い!
しかも数限定
数量限定とか季節限定とか女子は大好きだよね!
思いつかなかった
流石は商人ギルドの受付嬢
マーガレットさんは、それなら形を変えてみては、と提案してきた
四角だけじゃなくて丸とか楕円、ひし形など色々な形にしてランダムに入れると、見た目も楽しい
そうすると当然、端っことか切り落としの部分が出てくる
そういった分を宿泊客のアメニティとして受け付けでお渡しすれば、無駄もない
なるほどね!
平たく作ってクッキー型で抜いていけば良いね!
ナイスアイデア!
オレンジ石鹸は木漏れ日亭で自作、販売の為にマーガレットさんが商人ギルドのソフィアさんに相談、ソフィアさんが販売方針を提案、冒険者ギルドのレベッカさんに協力をお願いして、宣伝
ギルド職員の2人が協力的なのは限定商品であるゼラニウム石鹸を優先的に買えるから
っと、表向きはこんな流れ
シアバタークリームの販売はとりあえず保留
販売の方はこんな感じ
後は、宿の安全対策
当面は夕食は宿泊者のみに
女性専用宿だとはおおっぴらに宣伝せずに口コミで広げていき、バレてきたり、商人やランクが低い女性冒険者ばかりの時などに護衛を雇う
警備は基本的には泊まりに来た女性冒険者に頼む
宿泊費を割引にするのと、夜食付とおやつの軽食付き
宿泊費は石鹸と香油を仕入れなくて良くなった分宿泊費に還元しよう、と値下げを検討中
不安要素はあるが、治安が悪い地域でも無いし、様子をみることにした
私は3人に報酬としてゼラニウム石鹸かシアバタークリームのどちらかを選んでもらい毎月お渡しする
新商品があるならまずは4人で集まってお試し会
お祭りは準備が楽しい!
的な感じで話は盛り上がってキャイキャイ
次回の予定は10日後にしました
その頃にはクエストも粗方終わってるだろうし、私も今もらったアイデアを元に商品改良して持ってくる
「それでは話も大体まとまったので乾杯しましょう!」
っとマーガレットさんが白ワインのボトルをとグラスを持ってきた
手土産でソフィアさんからは塩漬けオリーブ、レベッカさんは赤ワインのボトルを頂いてるんだって!
当日の当日で手土産とかできる女は違いますね!
えっと、私は蜂蜜がありますよ!
もちろんみんなで食べましょう
マーガレットさんがバケットを出してくれました
ありがとうございます!
それでは!
「「「「かんぱ〜い」」」」
乾杯後は懇親会…女子会?
です!
みんなでワイワイ雑談しながら飲む!
お酒!
久しぶり!!
楽しいなっ
年齢はマーガレットさんが28歳、ソフィアさんが24歳、レベッカさんが19歳でした
私が1番年上かな?
レベッカさん19歳って!
大人っぽい
15歳で成人して結婚適齢期は20くらいまで?
早くない?
「セレニティ様はお若いのにしっかりしてますね!私が長男を産んだ頃と年齢は変わらないのに…」
実年齢は32ですので
お恥ずかしながら
ステータスには16歳って書いてありますけど
マリーちゃんの上に12歳のマルスくんという男の子がいて、頭が良いらしく、学校に通ってるんだって!
マリーちゃんは10歳、マイク君は7歳でした
「あたしも赤ちゃん欲しいなぁー!可愛い〜!そろそろ考えないとソフィアみたいに行き遅れちゃう!」
「なっ!行き遅れとはなんです!行き遅れではありませんわ!良いご縁が無いだけですわ!結婚できないレベッカに言われる筋合いはございませんわ!!」
「冒険者ギルドは男が多いからね!やる気を削ぐようなまねできないでしょ?人気者は辛いわぁ〜」
「なによ!寄せて上げただけの貧乳に皆さん騙されてるんですわ!!」
「なんですって?!もう1回いってみな、この年増!!」
「まぁまぁお2人とも喧嘩はやめて下さい。これから4人で協力していくんですから。」
「そうですよ!お2人は美人だし、スタイルも良いし、すぐ見つかりますよ!」
「セレニティさんに言われても全然飲み込めませんわ!!」
「勝ち組の攻撃。地味に効く…」
「あ、すみません。気休めでも言わないとなって…あっ!」
やばい
ついつい本音が
「ちょっと、セレニティ?どう言う意味よ?ん?」
「そうですわ。聞き流せない発言ですわね!」
「…はぁ。まぁ、個人的に、あくまでも個人的な意見です。…レベッカさん、若さはすぐに無くなります。生き急ぐ必要は無いかと思いますが、今のうちに目星はつけた方がいいと思います。そのうち新しく入った若い受付嬢に取って代わられて、お局扱いされちゃいます。」
「ぐっ!」
「ソフィアさん、良縁は転がってるものではありません。待ってても相手から出会いに来てくれるなら、もうとっくに結婚してるでしょう?出会いは、出会いに行かないと無いんですよ?」
「ううっ!」
「チャンスはそう何度も巡ってくるものではありませんし、チャンスが来た時にモノにできなければ意味がありません。」
「「………」」
「モノにできる実力が無ければそれも然り。ギルド職員のお2人ならお分かりでしょうけど、Cランク冒険者は難易度C±1のクエストしか受けれないですよね?」
「?まぁそうですわね。」
「常識よ。」
「冒険者は自分、クエストは男性と置き換えて考えて下さい」
「「?!」」
「仮にお2人がAランクの冒険者だったとしても油断したり、しっかり準備しないとA難度ののクエストをクリアするのは難しいでしょう?」
「確かに。」
「一理ありますわ。」
「だけど、パーティならどうです?お互いのマイナスを補い合い、プラスをより引き立てる。お2人なら上手くやれると思いますよ?マーガレットさんもそう思いますよね?」
「もちろん。私もお2人なら大丈夫だと思います。」
「それに、お二人ともギルドの受付にいる時より、おしゃべりしたり笑ったりしてた方が可愛いです。ふふふっ。だから協力して、仲良くやっていきましょう?」
「そう、ですわね…中々身にしみるご意見でしたわ。」
「確かにね。ソフィア、突っかかって悪かったわね。」
「レベッカ…此方こそ、言い過ぎましたわ。すみません。」
2人とも美人さんだし、ギスギスしてるより全然良い!
「では改めて4人で協力していきましょう!乾杯!」
そこから更にお酒が入り、お姉さん達は泥酔して…
「そもそも仕事が忙しすぎるんですわ!あれもこれもと、押し付けられて!」
「確かに!今日100%できたからって毎日できるわけじゃ無いし、君ならもっと頑張れる!だとか言ってちょっとずつ仕事増やされたらたまったもんじゃ無いね!!」
「そーなんですわよ!それで若い子には甘くて、私がミスした時はチクチクネチネチ嫌味の豪雨なのに、若い子がミスした時は、ミスは誰にでもある、次から気をつけようね!だとか言って!!!ムカつきますわ!!ムカつきますわ〜!!!」
愚痴のゲリラ豪雨です〜
大雨洪水警報〜
避難指示出てます〜
ここ私の部屋なんですけど
マーガレットさんは先に逃げた…避難されました
明日お仕事ですし、しょうがないんだけど1人で聞くの辛いよ〜
言ってる事は凄く共感できる
同じ経験あるし〜
でも、それは話せないからモヤっとするよ〜
暑中お見舞い申し上げます。
明日から3日間、誠に勝手ながらお盆休みとさせて頂きます。次回は16日投稿でございます。
また、16日に読んで頂けると幸いです。
残暑が続きますが皆さんも熱中症には気をつけて下さいね。