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異世界に転職しました  作者: Aries
第1章
17/202

十六夜

 




 ルシフェルを召喚して、神殿を出たら十六夜がいた


 どうしたんだろう?


 グルグルと唸りだした


 臨戦体制?!


「セレニティ、下がってて?」


 ルシフェルも臨戦体制?!


「え?待って!あの子は私の契約してる十六夜よ。心配しなくても大丈夫。十六夜も!この人はルシフェル。十六夜と同じ、私と契約したの、だから警戒しなくて大丈夫よ?」


「ふーん?」


 十六夜が預けてたミーティアを私のところへ連れてきてくれる


「ありがとう。十六夜。」


 ミーティアも十六夜ならちょっとの間、預けてて大丈夫になったので、見てもらってたんだけど…


 どしたんだろ?


 こっちに来る間もずっと視線はルシフェルだし、お礼を言って撫でてる時も意識はずっとルシフェルにあるみたい


 なんか…ガン飛ばしてる?


 『見てんじゃねーよ!!』


 的な?


「ど、どーしたのー?十六夜、さてはルシフェルに見惚れちゃっ…あっはい、すみません。冗談です。」


 場を和ませようとしたのに凄い勢いで睨まれましたよ


 姐さんマジでどうしたんですか?


 ルシフェルも、全然視線外さないし、ってか雷バチバチ?


 みたいな


「もーどーしたのー?2人とも仲良くしてよ〜!」


「…セレニティの()()()なら仲良くして()()()()

 良いよ?」


「ルシフェル、そういう態度は良くないよ?ここにいるのは私だけじゃないんだから他の子達とも上手くやってくれないと。十六夜もここでは少し先輩なんだから、後輩には優しくね?」


「「ふん!」」


 2人は顔をプイッっと背けた


 ふん!って!


 もー何なのー?!


 クレアさん、この悪魔くん早速問題ですよ!?


 《 好きにさせたら良いですよ、ただの序列争いです。十六夜も、ルシフェルの強さに反応してるんです。自分を脅かす存在だと本能で感じてるんでしょう。》


 な、成る程


 ということは、ルシフェルは十六夜より強い?


 けど、認めたくない、そんな感じ?


 《 そう思われます 》


 そっかぁ、十六夜はプライドが高いからなぁ


 そんな感じで、クレアさんと話し込んでたら


 十六夜が、くぃって顎で示して2人でどこかへ飛び立って行った


『ちょツラ貸しな』


 的な?


 ルシフェルが来たことで、自分の存在意義が薄れると思ってるのかな?


 そんなこと全然無いのに


 《 まぁ十六夜のストレス発散にもなるし、新参者の実力も見れるし、セレニティ様のお勉強にも良いでしょうからしっかりと見学しましょう。 》


 はぁ


 《 結界を展開して周囲への配慮もできてますし 問題はさそうですね 》


 クレアさんはかなぁーあり淡白だよね!


 《 私はセレニティ様のスキルであり、アーティファクトでもあります。純粋に感情など持ち得ません 》


 それにしては腑に落ちないような


 《 …… 》


 だんまりですか?


 そういうとこですよ?


 兎にも角にも見守るしかない


 2人の空中バトルは下から見てても壮絶なのがわかる


 結界越しにも待機中のマナの震えが伝わってくる


 ルシフェルはマナの扱いが凄く上手だなぁ〜


 術式の展開も速いし動きに無駄がない


 圧倒的な手数の多さで追い立てる


 対する十六夜の武器は四肢を駆使したスピード


 俊敏さで翻弄し生まれた僅かな隙に一撃を狙う


 ルシフェルの攻撃もなかなか当たらない


 早く決着がついて欲しいと思う


 けど、どっちにも怪我して欲しくない


 若干、十六夜が押されているように見えるのは、経過とともに十六夜にルシフェルの攻撃が当たる頻度が増え、傷がどんどん増えていくからだろう


 祈るような気持ちで見守る


 どのくらい時間がたったかしら…


 ルシフェルはフェイントや搦め手を使って罠にはめるように追い詰めていく


 疲弊した思考では瞬時の判断が遅れる


 ルシフェルの鋭い攻撃に、十六夜が前足の片方を犠牲にしてカウンターを入れるが、浅い!


 肉を切らせて骨を断つ、十六夜のカウンターを更にルシフェルがカウンターでかえす


 衝撃が肌にビリビリくる


 結界が消えて、2人が落ちてくる


 ルシフェルは少しよろめきながら着地した


 十六夜は足を怪我したのか力が入らず地に伏した


 《 勝負あったようですね 》


 急いで2人の元へ駆け寄る


 怪我を治さなきゃ!


 十六夜は私とミーティアをじっと見つめてから顔を背ける


「十六夜!待って!!」


 まさか、敗者は去るのみ


 とかじゃないよね?!


 気付いた時には叫んでしがみ付いてた


「十六夜にはいつも助けられてるよ?私には十六夜が必要なの。いてくれないと困る!ルシフェルを呼んだのはクラルスも来て、手が回らない所が出て来るかもしれないからで、私の至らないせいで皆んなに何かあったら困るからだよ?ルシフェルは男で、十六夜は女なんだから頼めることが違うじゃん?!そもそも比べるのがおかしいよ!」


 十六夜にギュってしたまま叫んでるしまった


「お願いだから、いなくならないで!う〜。」


 ぺろり


 ぺろぺろ


「十六夜?ふふっくすぐったいよ!ふふふっははっ!」


 ごろごろと喉を鳴らし顔を擦り付けてくる


 良かった


 本当に、良かった


 私は十六夜の怪我を治してあげる


「さぁ、ルシフェルも。」


「?」


「肩と足、痛めたでしょ?治すよ。」


「…おまえ「十六夜ね!」…十六夜、なかなかやるじゃん。馬鹿にして悪かったな。」


 ルシフェルが出した手を十六夜の尻尾がペシペシした


『あんたもね!まぁ認めたわけじゃないけど今日のところは勘弁してあげるわ!ふんっ!!』


 って感じ?


 喧嘩して仲良しとか、子供か〜


 心配させて!


「それで、上手くまとまったところ水をさすようですが、喧嘩両成敗!罰として、十六夜は10日間のお家立ち入り禁止、ルシフェルは今月の報酬1回没収です。」


「え?!?(ガウ?!)」


「もちろん、私はお外に出ないので、ミーティアとも会えません。」


「グルル〜」


「甘えた声出してもダメ!」


 ガッ!って振り向いてまたルシフェルを睨んだ十六夜


 『お前のせいだ!』


 っとでも言いたげだ


「また喧嘩したら、ペナルティ増やすからね!」


 ニヤニヤしてるルシフェル


「ルシフェルにはクラルスを迎えに行ってもらいますから。」


「は?誰それ?」


「私の義弟よ。もともは彼の家庭教師をして欲しくて悪魔召喚したんだから、日常業務の内に入るわ!本当は私が迎えに行って、ルシフェルに買い物の方を頼みたかったんだけど、他の子達に会うたびに喧嘩されても困るし、上手くできないなら、他の方に頼むのも考えないと。」


「いやいや、お互い知らないのに難しいでしょ?」


「できないなら別にいいよ?」


「ぐっ!」


「私は二泊三日くらいで街に行くから、後でクラルスと一緒に合流して帰りたいの。」


 自分は家に一緒いるからっとでも思ったかしら


 報酬を払ったからにはしっかり働いてもらわないと


 龍人族のとこに行くのに追加報酬がいるかと思ったけど、ちょっとラッキー♪


 恥ずかしいからね!


 まだなんか2人で戯れてるようだけど、喧嘩するほど仲がいい?


 無関心よりは全然良いかな?


「ルシフェル、家を案内するね。それと、明日からのことを決めましょう。」


「…はぁ。気が進まないけど、しょうがない。了解。」


「じゃあ十六夜、大人しくね。他の子達に八つ当たりしたらダメよ?」


「グルル〜(しょんぼり)」


 十六夜の頭を撫でて、じゃあねと別れた


 私も寂しいけど我慢


 湖を渡り、いつもの花畑や周囲の案内をしながら久し振りに歩いて家まで帰った


 ルシフェルの部屋は1階の客間が、良いかと思ってたんだけど、拒否されたので2階の物置予定の部屋になった


 まぁお客さんが来る予定は全然ないけど、あったほうがいいのかな?


 当面は客間が物置になりそうだけど


 二階の部屋も別に狭いわけじゃないし、ベッド、机、チェストなどおける


 まぁ買ってこないとないんだけどね!







バトルシーン苦手です。バトルシーンと言うほどの物でもないですが…お目汚しすみません。引き続き頑張りますので、よろしくお願いします!

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